2016年1月31日 15:00
不器用女子の恋愛あるある満載 マンガ『溺れるようにできている。』が面白い
(C)シギサワカヤ/白泉社
片思いしていた8つ年上の幼なじみ・圭ちゃんに告白し、つき合うことになった佳織。
優しくて頼りになって自分と同じで食べることが大好きな圭ちゃんとの恋は、特急で2時間離れた遠距離とはいえ、十分幸せなはず。なのに、恋に不慣れで自信のない佳織は、ちょっとした食い違いで妄想し、心が揺れる。
そんな不器用女子のピュアな恋愛模様を描くシギサワカヤさんの『溺れるようにできている。』が面白い。
「キレイなロマンスだと思ってくださるのはうれしいですが、たいがいは、互いに言わなくていいことを言って、『たまにコイツいらぬことを言うよな』とか思い合うようなトホホなエピソードが積み重なっていくお話です。恋愛の場面で見聞きした体験をアレンジして『こういうことってありません?』と読者に問いかける感じですね」
実際、恋は互いの思惑がズレるもの。たとえば、圭ちゃんは佳織の腹肉を好きだから揉みたがるが、佳織にとってはコンプレックスを刺激されているように感じる。
それがふたりの関係を変質させてしまうかもしれないのだが、シギサワさんは、そうしたあるあるネタやそのとき生まれる感情のひだをていねいに描く。