2020年5月2日 20:30
ゲイバー勤めの体験をもとに…話題のコミック『ゲイバーのもちぎさん』
『同じ立場だから誰もが共感できる』というほど人間は単純ではないと思うし、あたいが描いているのはあくまであたい個人の経験や考え。マイノリティや同環境の人たちの代表のような主張はしないように自戒しています」
ひとの真心を感じるエピソードが多いが、なかでもバーのママ、イチガヤさんがもちぎさんにかけた〈あんたはここで自分を愛して一から堂々と働いてみなさい〉という言葉には、思わず涙腺がゆるむだろう。
「弱っていた自分を弱いまま受け止めてもらった。いまの社会にはなかなか見当たらない場所を差し出してもらえた感じでうれしかったです」
白くてふわふわ(なのか?)なフォルムで描かれているもちぎさん。
「人間って描くのしんどいので、よく描くキャラは楽にしておこうかなと思った次第です。あと、あたいは北半球一美しいゲイなので(自称)、それを表現するにはあのフォルムにせざるを得ないというか(笑)」
そんなナゾの見た目も含め癒し効果抜群のシリーズに今後も期待。
『ゲイバーのもちぎさん』1マンガは独学。いまはタブレットを使うが、最初のころはボールペンで紙に描き、その写真をネットに上げていたのだという。
特別収録のページもたっぷり。