2020年7月9日 19:00
“中医学”的に今は運動に向いている時期! 運動前に食べたい食材は?
中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「スポーツ」です。
筋肉を整えるなら、胃腸=脾(ひ)の養生を。
薄着の季節になりました。体を引き締めるべく、運動を始めたいと思っている人も多いのではないでしょうか?今回は、筋肉を整えるための養生について考えてみましょう。
以前、中医学では体の働きを「肝」や「心」などの「五臓」に分けて考えるとお伝えしました。それぞれ西洋医学の概念とは少し異なる働きがあって、体の各器官も五臓のいずれかに属すると考えられています。
中医学では筋肉を「肌肉(きにく)」という言葉で表しますが、この肌肉が属しているのは「脾」。
何度か出てきましたが、脾は消化・吸収を司る場所です。つまり、筋肉の健康には、胃や腸が重要な役割を果たすというわけです。
胃腸と筋肉がつながっているとするところがユニークですが、思えば当然のことかもしれません。例えば筋肉を作るにはタンパク質が必要ですが、いくらいい食材を摂っても消化・吸収ができなければ、ただの不要物。かえって体の負担になってしまいます。筋肉をつけて体を引き締め、肌も整えたいというなら、胃腸がしっかり働ける食べ方が大切なのです。