名前のイニシャルは、その人の人物像、また、周囲の人からの評価をも表します。そんなイニシャルから「付き合う前はいろいろ気づかってくれたけど、付き合ってみたら全然違った!」という「釣った魚にエサをやらない」タイプの男性のワースト5を占いました。彼のイニシャルがあるところを探してくださいね。例ゆうや:「Y」、けんと:「K」、じん:「Z」、だいすけ:「D」■ 5位イニシャルHの男性……頼りすぎると逆ギレやるべきことはキチンとやる熱血漢が、Hの男性。とても頼りがいがあるので、彼女的には期待でいっぱいでしょう。しかし、釣った魚へは情熱や配慮が減り、頼りすぎるとめんどくさがったり、逆ギレすることも。本当に困ったときだけ頼るようにすれば、対応してくれるでしょう。■ 4位イニシャルAの男性……ナルシスト気味の恋愛下手Aの男性は生まれながらに恵まれていて、ずばりモテます。しかし、実は彼はナルシスト気味の恋愛下手。釣った魚はほったらかしで、「彼女がいる自分」に酔いしれるばかり。悪気はないので、自分の希望をしっかり伝えれば、彼女に目を向けてくれるでしょう。■ 3位イニシャルGの男性……移り気な本性が出る頭の回転が速く、話していて楽しいGの男性。付き合っても会話が弾みます。しかし、彼女にして安心してしまうと、釣った魚はもう逃げないとばかりに会話もおざなりに。他の女性に目をやるなど、移り気な本性がちらちら出てきがち。ぴしゃりと叱れば、おとなしくなります。■ 2位イニシャルKの男性……恋愛がマンネリ化するのが早いドラマティックが好きなKの男性。プレゼントやデートに心を砕いてアプローチし、甘い交際がスタートします。でもしばらくすると、「あの気づかいはどこにいったの?」というくらい、釣った魚に餌をあげません。彼は、恋愛がマンネリ化するのが早いのです。つれなくしたりして、刺激を与えればOK。■ 1位イニシャルFの男性……餌などろくにあげない大胆で情熱的に女性を落とすFの男性。甘いセリフと胸キュンな態度で、相手をメロメロにさせます。しかし、付き合うと、釣った魚はまさに所有物の扱いに。彼は「自分が優位」だと勘違いをして、餌などろくにあげません。本音を隠さず彼に言えば、対等になれるでしょう。■ エサはどのくらいほしい?付き合う前は、男性も緊張していますし、「両想いになりたい!」といろいろがんばりもするでしょう。でも、想いが通じ合って付き合い始めれば、態度が変わってくるのはある程度は仕方ないのかもしれません。エサをあげないのが許せる範囲なのか、この占いでしっかり判定してください。(瀧天貴/占い師)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年04月16日株式会社誠文堂新光社(東京都文京区)は、2021年4月9日(金)に、『シュークリームの発想と組み立て』を発売いたします。街のケーキ屋さんにある定番のお菓子「シュークリーム」。本書は、その歴史から作り方、アレンジまでを徹底解剖したプロのための製菓技法書です。パティスリー、ベイクショップなど、日本の洋菓子市場は細分化が進み、本場さながらのオーセンティックな店舗が多数見られるようになりました。一方で、長く日本の生活に慣れ親しんだ味も改めて注目されるようになり、喫茶店や街中華はその代表格。お菓子とて例外ではありません。かつて街のケーキ屋さんのショーケースを彩ったお菓子たちは、その時代を知っている人には懐かしく、今を謳歌する若者には新鮮に映ります。そんな中でも、昔から洋菓子店に必ずあるお菓子といえば「シュークリーム」。おやつとして長年親しまれてきたもの、フランス仕込みの端正な佇まいのもの、シェフの個性をぐっと盛り込んだもの、ひと口に「シュークリーム」といってもそのヴァリエーションはさまざまです。「シュークリーム」の名店として知られる店舗が、どういった「シュークリーム」を作っているのか、基本のシュー生地、クリーム、組み立てについて詳しいレシピを紹介します。その上で、アレンジを2〜3種類ほど紹介。レシピと合わせて、シェフやお店の「シュークリーム」へのアプローチや作るときのコツ、考え方を伺っています。巻末には、「シュークリーム」にまつわるミニ知識も紹介。「シュークリーム」の魅力を徹底解剖した一冊です。●掲載の人気店「パティスリードゥシェフフジウ」藤生義治「ベルグの4月」山内敦生「シュークリー」鈴木丈晴「アルカション」森本慎「パティスリーユウササゲ」捧雄介「アンヴデット」森大祐「パティシエ・シマ」島田徹「リョウラ」菅又亮輔「パティスリー・ヤヤ」西島慎一郎「100本のスプーンTACHIKAWA」山下貴弘【目次抜粋】第1章シュー菓子を作るパティスリードゥシェフフジウシュークリーム/エクレールキャフェ/エクレールショコラ/ルリジューズオランジュベルグの4月シューパリジャン/ルビー・サントノーレ/サントノーレ・アントルメグラッセ/ゼッポレシュークリーシュークリーム/チョコレートのエクレア/イチゴのエクレア/ロッシェアルカションシューキャラメル/エクレールカフェモカ/パリ・ブレスト/ミルクレープ・アメリケーヌパティスリーユウササゲシュークリーム/サントノーレ・フランボワーズ・ピスターシュ/パリ・ブレスト・マロン・カシスアンヴデットシューヌガー/エクレール・ショコラ/サントノーレ/キャラメル生地のシューリングパティシエ・シマシューパリジェンヌ/スウリー/スワン/カスレット・ダムールリョウラシュークリーム/シュー・エピス/シュー・ショコラ・テ・ベール/シュー・フロマージュ・ルージュパティスリー・ヤヤシュークリーム/エクレールカフェ/エクレール苺/サランボ100本のスプーンTACHIKAWAサントノーレのデザート/一口アミューズ個性を色づけするテクニックシュークリームの頭をどうする?/エクレールはフォークか?絞るか?/穴?切り分ける?切り込み?/ひとつか2つか、クリームはどうする?シュー菓子作りのQ&A第2章シュー菓子を知るシュー菓子といえば、やっぱりシュークリームシュー菓子リストシュー菓子あれこれエクレール/スワン、スウリー、グラン/サントノーレ、パリ・ブレスト、ルリジューズ/ポンヌフ、ポルカ/シューケット、ペ・ド・ノンヌ/グジェール、ポム・ドフィーヌ、ニョッキ・パリジャン/サランボ/プロフィットロール/クロカンブッシュ、ゼッポレ、ボッルダーグル/クラプフェン・アウス・ブラントタイク、フロッケンザーネトルテ、ソーニョシュ、ドゥシェーズシュ、ボッシェ・ボルシューのアレンジを考えるシュークリームの歩みを知るシュー菓子のはじまり/日本にシュークリーム、伝わる/本格的なフランス菓子を日本でも/グルメ時代の身近なプチ贅沢【著者プロフィール】藤生義治(ふじう・よしはる)「パティスリードゥシェフフジウ」(東京・高幡不動)オーナーシェフ。1947年東京都生まれ。山内敦生(やまうち・あつお)「ベルグの4月」(神奈川・たまプラーザ)シェフパティシエ。1978年、愛知県生まれ。鈴木丈晴(すずき・たけはる)「シュークリー人形町」(東京・人形町)シェフパティシエ。1984年東京都生まれ。森本慎(もりもと・しん)「アルカション」(東京・保谷)オーナーシェフ。1975年東京都生まれ。捧雄介(ささげ・ゆうすけ)「パティスリーユウササゲ」(東京・千歳烏山)オーナーシェフ。1977年新潟県生まれ。森大祐(もり・だいすけ)「アンヴデット」(東京・清澄白河)オーナーパティシエ。1978年岐阜県生まれ。島田徹(しまだ・とおる)「パティシエ・シマ」(東京・麹町)オーナーシェフ。1976年東京都生まれ。菅又亮輔(すがまた・りょうすけ)「リョウラ」(東京・用賀)オーナーパティシエ。1976年新潟県生まれ。西島慎一郎(にしじま・しんいちろう)「パティスリー・ヤヤ」(神奈川・武蔵新城)オーナーパティシエ。1982年東京都生まれ。山下貴弘(やました・たかひろ)「100本のスプーンTACHIKAWA」(東京・立川)料理長。1984年広島県生まれ。【書籍概要】書名:シュークリームの発想と組み立て著者:藤生義治、山内敦生、鈴木丈晴、森本慎、捧雄介、森大祐、島田徹、菅又亮輔、西島慎一郎、山下貴弘仕様:B5判、208頁定価:3,740円(税込)発売日:2021年4月9日(金)ISBN:978-4-416-52119-9【書籍のご購入はこちら】誠文堂新光社 書籍紹介ページ【書籍に関するお問い合わせ先】株式会社誠文堂新光社〒113-0033東京都文京区本郷3-3-11株式会社 誠文堂新光社HPフェイスブックツイッター企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2021年04月09日IDEE TOKYO(東京都千代田区/グランスタ東京B1F)に併設するIDEE Galleryでは、2021年1月29日から2021年3月2日の期間、これまでイデーで展示会を行ってきた8名のアーティストによる作品を紹介する「"IDEE Life in ART" Exhibition」を開催いたします。IDÉE Life in ARTは、“日常芸術”をテーマにアートを紹介するイデーのプロジェクトです。日々の暮らしの中でアートをもっと身近に感じていただけるよう、有名無名、時代性、国内外関係なく、クリエーションに共感するアーティストや作家の作品紹介から企画展、コラボレーションなど、幅広い取り組みを行っています。本展では、これまでイデーで展示会を行ってきた8名のアーティストを紹介する展示会を開催いたします。参加アーティスト(五十音順)井上陽子(いのうえ ようこ)コラージュ・アーティスト。京都造形芸術大学・洋画コース卒業。偶然性や自然にできるリズムを大事にして、紙とドローイングを組み合わせ、コラージュ作品を制作。坂本紬野子(さかもと ちのこ)1992年生まれ。2016年イギリス、ロンドン芸術大学キャンバウェルカレッジオブアーツ彫刻科卒業。2018年帰国し現在は長崎を拠点に制作。大学在学中に陶芸をはじめ、集めたモチーフや形のインスピレーションを元に手びねりという技法で制作している。釉薬は自ら調合したものを使い、古さと新しさが混在する色とテクスチャーを求め日々実験を重ねている。田上允克 TAGAMI(たがみ)1944年山口県の農家に生まれる。大学で哲学を学んだ後、29歳で上京。偶然入ったアトリエで絵を描くことの楽しさに取り憑かれて以来、40年以上「時間が足りない」と休む事なく1日平均3~7点の作品を描き続けている。松林誠(まつばやし まこと)高知県生まれ。創形美術学校研究科版画課程修了。パリ国際芸術会館に一年間滞在し活動。セブンデイズホテルプラス(高知)のアートワークをはじめ、ミナ・ペルホネン、ギャラリーフェブなど、日本各地で個展を開催している。モリソン小林(もりそん こばやし)1995~1999年の間イデーに在籍し独立。インテリアデザインと施工に携わりながら、鉄を主体とした金属や倒木などによる彫刻作品を制作。山口一郎(やまぐち いちろう)画家。香川県在住。セツ・モードセミナー卒業後、イラストレーターとして雑誌広告の仕事に携わる。現在は青山のDEE’S HALLなどで定期的に個展を開催し、海外のギャラリーでも展示会を行う。山根大典(やまね だいすけ)1984年生まれ。京都市立芸術大学卒業。海や湖で拾い集めた流木や、何かの部品や金属片、家具の端材など組み合わせ、主に動物をモチーフとした彫刻を制作している。柚木沙弥郎(ゆのき さみろう)染色家。1922年東京生まれ。柳宗悦が提唱する「民藝」との出会いを機に、芹沢に弟子入りし染色の道を志す。1955年、銀座のたくみ工芸店にて初個展。以降50年以上にわたり制作を続け、数多くの作品を発表する。フランス国立ギメ東洋美術館、日本民藝館をはじめ国内外で展覧会を開催し、好評を博す。【基本情報】"IDÉE Life in ART" Exhibition期間:2021年1月29日(金)~2021年3月2日(火)場所:IDÉE TOKYO 併設 IDÉE Gallery | 入場無料東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東日本東京駅構内 グランスタ東京 B1F営業時間:8:00~20:00※改札外からのご利用の場合は、JR東日本東京駅を区間に含んだ乗車券類または入場券(140円)をお買い求めのうえ、ご入場ください。▼店舗情報IDÉE TOKYOJR東日本最大規模のエキナカ商業施設「グランスタ東京」のB1階に、イデーの新業態である「IDÉE TOKYO」がオープン。▼IDÉE「生活の探求」をテーマとし、オリジナルデザインの家具をはじめ、インテリア小物、グリーン、アート、音楽や飲食に至るまでを総合的に手掛け、人々がその人自身の価値観や個性に寄り添った“真に豊かで優雅な生活”を実現するのを後押しするインテリアブランド。空間を彩るアート作品を身近に感じてもらう「Life in Art」プロジェクトを展開しています。URL: www.idee.co.jp▼良品計画 企業情報サイト企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2021年01月29日どんなときでも、相手のことを思い合えるふたり。どんなカップルが、そんな運命を持っているのでしょうか?とくに運命が強くこもっている名前の最初の文字に込められた宿命から、苦しいときも支え合える男女・10選を占いました。名前の頭文字がある行を探して読んでくださいね。とくに運命の結びつきが強い名前のふたりも、ピックアップしてあります。名前例:ゆい→や行りか→ら行じゅり→さ行ひろと→は行げん→か行※「じ」や「ぱ」などの濁音は、点や丸を取って「し」「は」に直します。■ 1:名前の頭文字が、名前の頭文字が、さ行の男性×は行・ま行の女性……彼女を守るのは運命は行・ま行の女性が苦しんでいるとき、王子様のように守り、助ける役目にあるのが、さ行の男性。彼女を守ることは、まさに彼の運命。彼からの愛情に応える形で、彼女も彼を支えます。とくに運命の結びつきが強い名前は「さとし×みか」です。■ 2:名前の頭文字が、名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×た行・な行・ら行の女性……女性が彼に尽くす関係た行・な行・ら行の女性が、あ行・や行・わ行の男性に尽くす関係性です。苦しいときは、変わってあげたいと思うでしょう。彼は彼女に頼られたいと、さらに強くなろうとします。とくに運命の結びつきが強い名前は「いつき×りりこ」です。■ 3:名前の頭文字が、名前の頭文字が、か行の男性×た行・な行・ら行の女性……支え合うことでがんばれるか行の男性が側にいないといつもの元気が出ない、た行・な行・ら行の女性。彼は彼女がいないとやる気が出ず、決定力もいまいち。支え合うことでがんばれるふたりなのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「かずき×ねね」です。■ 4:名前の頭文字が、か行の男性×名前の頭文字が、は行・ま行の女性……持ちつもたれつのふたり苦しいときほど流されやすいは行・ま行の女性ですが、か行の男性につかまれば、しっかり立っていられます。そしてか行の男性は、行き詰ったとき、彼女のアドバイスで動くことができるようになります。とくに運命の結びつきが強い名前は「こうすけ×はな」です。■ 5:名前の頭文字が、か行の男性×名前の頭文字がか行の女性……支え癒し合う方を優先明るいときも暗いときも、お互いをきちんとフォローできるのが、か行の男女カップルです。苦しさの原因を突き詰めるより、お互いを支え癒し合う方を優先するでしょう。とくに運命の結びつきが強い名前は「たかふみ×ここな」です。■ 6:名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×は行・ま行の女性……最初の苦労が支え合いのポイント出会った当初はギクシャクする感じがするのですが、どんどん相性が良くなるふたり。最初の苦労があるからこそ、苦しいときも「関係も状況も良くなる」と思うことができ、支え合えるのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「ゆうき×まな」です。■ 7:名前の頭文字が、さ行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……彼女は癒し、彼は完璧に支えるさ行の男性はプライドが高く、ストレスをためがち。いつも何かが苦しい感じなのですが、あ行・や行・わ行の女性の癒しがあれば大丈夫。そして、彼女が苦しいときは、完璧に支えるのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「せな×えみ」です。■ 8:名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……支え合う覚悟がある穏やかな性格で心が安定している気質の、あ行・や行・わ行のふたり。些細な苦しみから大きなトラブルまで、どんなことでも支え合う覚悟を、最初から持っているカップルといえます。とくに運命の結びつきが強い名前は「ようた×あやみ」です。■ 9:名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……結婚にも向いている亭主関白に見えるけれど、実はかかあ天下という、ドタバタなふたり。ケンカもするけれど、苦しい時こそ支え合える、好相性のカップルです。結婚にも向いている相性でしょう。とくに運命の結びつきが強い名前は「たくと×あいか」です。■ 10:名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、た行・な行・ら行の女性……支え合うのが当たり前チャレンジ精神旺盛なふたり。なんでもやってみようとトライし、失敗やトラブルにもよく遭遇します。でも「ふたりで支え合い、乗り切るのが当たり前」と思っているのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「だいすけ×りみ」です。■ さいごに楽しいことをしているときに、楽しいのは当たり前。でも、苦しいときに支え合えたら、本当の恋人だと言えるのではないでしょうか。そんな相手を探すきっかけに、この占いを使ってみてください。(瀧天貴/占い師)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2021年01月10日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「時間と漢方」です。冬至を過ぎ、今年もあとわずかとなりました。日が短く、年末の慌ただしさもあって、体のリズムを崩しやすい時期です。今回は漢方的な視点から、一日の体のリズムに沿った理想の過ごし方をお伝えしたいと思います。心(しん)や肝(かん)などの体を構成する「臓腑(ぞうふ)」は、常に体内を巡る「気」や「血(けつ)」によって養われているとするのが中医学ですが、このとき、気血がとくに多く流れ込む時間は、臓腑ごとに少しずつ異なると考えられています。この気血が注がれるタイミングによって各臓腑は活発になったり休んだりするため、人間もそれに合わせて行動することが、養生につながります。例えば朝7時から11時の間は、消化器官である「胃」や「脾(ひ)」が活発になるとき。この時間にきちんと食べることで、栄養を効率よく活用することができます。午後3時から7時は、膀胱と腎臓の時間です。それに則れば、3時の休憩には利尿作用のあるお茶を飲んで排泄を促し、仕事帰りには腎を刺激するためにひと駅分歩く。そんな過ごし方が理想的というわけです。そしてとりわけ大事なのが、夜の時間帯です。夜11時から翌1時の間は、消化を進めると同時に体の中を掃除する「胆(たん)」が活発になる時間帯。続く1時から3時は、体を巡っていた血が肝に戻り、浄化される時間です。血は肌や髪を養いますが、目を使うことで消耗される物質でもあります。夜11時から3時の間に起きていると胆が働けないために脂肪が蓄積し、きれいな血が蓄えられないので肌や髪にも悪影響。ダイエットにも、美容のためにも、夜更かしはやはり厳禁です。そのあと、3時から5時は肺の時間。きれいで新鮮な空気で、肺を養うときです。とくに呼吸器のトラブルに気をつけたい昨今、この時間もしっかりと眠っていることが大切ですね。養生は、未来を健康に過ごすための土台作り。さて、1年にわたり日々の養生を紹介してきたこのコーナーも、今回が最後となりました。養生とは長い中医学の歴史のなかで積み上げられてきた、次の季節、そして未来をより健康に過ごすための知恵の集大成です。自分に合う部分だけを抜き出し、活用する。そんなスタンスでいいので、ゆるく、楽しみながら続けてもらえたらと思います。どうぞ、この年末も健やかに。そして良い新年をお迎えください。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年12月30日‐2021年1月6日合併号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2021年01月04日苦しいときでも、相手のことを思い合えるふたり。……そんな2人はきっと運命付けられているのしょう。そこで今回は、とくに運命が強く宿る名前の最初の文字から、苦しいときも支え合える男女・10選を占いました。今回は後編の5選を紹介します。あなたの名前の頭文字がある行を探して読んでくださいね。とくに運命の結びつきが強い名前のふたりも、ピックアップしてあります。名前例:みさき→ま行りお→ら行じゅん→さ行ひじり→は行げんじ→か行※「じ」や「ぱ」などの濁音は、点や丸を取って「し」「は」に直します。■ 1:名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×は行・ま行の女性……最初の苦労が支え合いのポイント出会った当初はギクシャクする感じがするのですが、どんどん相性が良くなるふたり。最初の苦労があるからこそ、苦しいときも「関係も状況も良くなる」と思うことができ、支え合えるのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「ゆうき×まな」です。■ 2:名前の頭文字が、さ行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……彼女は癒し、彼は完璧に支えるさ行の男性はプライドが高く、ストレスをためがち。いつも何かが苦しい感じなのですが、あ行・や行・わ行の女性の癒しがあれば大丈夫。そして、彼女が苦しいときは、完璧に支えるのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「せな×えみ」です。■ 3:名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……支え合う覚悟がある穏やかな性格で心が安定している気質の、あ行・や行・わ行のふたり。些細な苦しみから大きなトラブルまで、どんなことでも支え合う覚悟を、最初から持っているカップルといえます。とくに運命の結びつきが強い名前は「ようた×あやみ」です。■ 4:名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……結婚にも向いている亭主関白に見えるけれど、実はかかあ天下という、ドタバタなふたり。ケンカもするけれど、苦しい時こそ支え合える、好相性のカップルです。結婚にも向いている相性でしょう。とくに運命の結びつきが強い名前は「たくと×あいか」です。■ 5:名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、た行・な行・ら行の女性……支え合うのが当たり前チャレンジ精神旺盛なふたり。なんでもやってみようとトライし、失敗やトラブルにもよく遭遇するでしょう。でも「ふたりで支え合い、乗り切るのが当たり前」だと思っているのです。とくに運命の結びつきが強い名前は「だいすけ×りみ」です。■ あなたの名前はありましたか?楽しいことをしているときに、楽しいのは当たり前かもしれません。でも、苦しいときに支え合えるのは特定の相手でしょう。そんな運命付けられた相手を探すきっかけに、この占いを使ってみてくださいね。(瀧天貴/占い師)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2020年12月27日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「爪の割れ」です。欠け爪は、夜更かしや食の偏りが原因。ときどき「爪がよく割れるので、ジェルネイルが欠かせません」という方がいます。この場合、漢方家としてまず疑うのは、血の不足、「血虚(けっきょ)」です。中医学では爪は肌の一部であり、肌と同じように血で養われているもの。血には全身に潤いと栄養を運ぶ働きがあり、不足すると全身の乾燥や顔色の悪さ、月経量の減少や便秘といったトラブルが起こります。さらに不眠や強い不安感も、血虚が原因。血には精神を安定させる作用もあるからです。よく貧血と間違われるのですが、血虚は物理的に血が足りないだけでなく、「血がきちんと働いていない」状態も含む概念です。一見、血とは関係ないように思えるこうした不調も、中医学の世界では、実は血の不足が関わっていると捉えるのです。爪のもろさに加えてこうした症状があれば、血を補う養生を早めに始めましょう。毎日の心がけで、血を少しずつ増やして。血を十分に巡らせるために必要なのはまず、補血(ほけつ)の食材。きくらげやしめじ、肉類のほか、たらやぶりなど冬が旬の魚もおすすめです。血はすぐには作られないので、普段からこうした食材を摂るように心がけつつ、とくに血が失われやすい生理中はしっかりと。魚介やきのこたっぷりの鍋ものなら、体も温まって一石二鳥です。さらに、血が作られるのは夜中、23時から3時頃の間。この時間にきちんと体を休めることが、血を増やすことにつながります。また、目は血を消耗する器官なので、夜はできるだけ目を休めることも大切です。理想は22時就寝ですが、それが難しくても、目の刺激となるスマホやTVは控えめに。極度の乾燥やストレス。こんなサインも要注意。爪からはほかにもさまざまなことが読み取れます。縦じわはとりわけ乾燥がひどいときに生じます。補血食材に加え、豆腐やれんこんなど潤いを補う白い食べ物を増やしましょう。でこぼこしているときは肝のトラブルの可能性大。ストレスを溜めていませんか?爪は10日で約1mm伸びるので、とくに凹凸がある部分が根元から何mmかを見ることによって、ストレスが強かった時期が分かります。気付かぬうちに抱えていることも多いのがストレスです。爪からのサインを、日々の生活を見直すきっかけにしてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年12月23日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年12月17日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「二日酔い」です。12月も2週目。例年ほどではないとはいえ、お酒を口にする機会が増えてくる時期ではないでしょうか?以前もお伝えしましたが、中医学ではお酒は、体に不要なものとされています。けれど、必ずしも毒とは言い切れない。なぜなら、どんなお酒にも効果効能が少しずつ備わっているからです。例えばビールには、水分代謝を整えながら過剰な食欲を抑える働きがあります。日本酒には、気血(きけつ)を巡らせ、冷えからくる痛みを和らげる作用が。ウイスキーや焼酎は冷えの改善に使われることがありますし、ワインは不安や不眠に良いと考えられています。そしていずれのお酒にも共通するのが「解鬱(げうつ)」という働き。ストレスや気持ちの落ち込みを取り除き、リラックスした気分に導きます。そういう意味でお酒は薬であるといえますが、精神作用が高いだけに気をつけたいのが飲みすぎです。あくまで適量にとどめることが前提です。「適量」とは、それぞれのお酒に適した器で1杯、が目安。グラスに1杯程度と心得ましょう。また、お酒は総じて冷たくして飲むことが多い上、一緒に食べるものが塩気の強いものや脂っこいものに偏りがち。胃にダメージを与えないように、湯豆腐など温かくてさっぱりした料理と一緒に、そして適量を守って楽しむことをぜひ忘れないでください。翌日は解酒毒(げしゅどく)食材で養生をしっかりと。それでもうっかり飲みすぎて二日酔いになってしまった…というときは、翌日の養生をしっかりと。前の日に食べすぎたから、と、間違っても朝から生野菜のサラダを口にしてはいけません。水分と冷たいもので弱った脾(ひ)を、ますます弱らせてしまいます。味噌汁やスープなど、消化に良くて温かいものをゆっくり摂ります。その上で、体を癒す「解酒毒食材」を。おなじみのしじみのほか、コーヒー、フルーツがおすすめです。とくにグレープフルーツや梨、柿、りんごは、お酒によって生じた熱を抑え、潤いを補給してくれる食べ物。常温か、梨や柿、りんごは、温かくして食べても良いでしょう。飲み会も、家で親しい人と少人数で、という形が多くなっていると聞きます。お酒の量をコントロールしながら、体に良いおいしい食べ物と一緒にゆっくりと楽しむ。今年は、そんな忘年会はいかがでしょうか?さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年12月16日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年12月11日名前の頭文字には、運命が秘められています。そんな名前の頭文字同士の相性をみることで、結婚の相性が最高な男女カップルを占うことができるのです。10位から1位の順での発表です。各順位で、特に相性抜群な男女名の組み合わせも占いました!あなたの名前の頭文字がある行を探して読んでくださいね。女性例:なみえ→な行みき→ま行男性例:ひろと→は行げん→か行※「が」や「ぱ」などは、点や丸を取って「か」「は」に直します。■ 10位名前の頭文字が、か行の男性×名前の頭文字が、た行・な行・ら行の女性……お互いの仕事を尊重ふたりとも、社会に出て活躍するタイプ。お互いの仕事を尊重し、家庭内の役割のバランスを取ることができる、結婚相性のいいカップルです。経済的にも潤う家庭になるでしょう。相性抜群のピックアップネームは、「かずき×なな」です。■ 9位名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、さ行の女性……やりたいことがマッチ自立心が強く聡明な、さ行の女性。結婚生活をリードするタイプですが、た行・な行・ら行の男性は妻主導の結婚生活が気になりません。むしろ、楽でありがたいと思います。やりたいことがマッチした、いい相性です。相性抜群のピックアップネームは、「だいすけ×しおり」です。■ 8位名前の頭文字が、名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×た行・な行・ら行の女性……刺激もあるまったり生活あ行・や行・わ行の男性は家庭的で、安定した結婚生活を作ります。アクティブなた行・な行・ら行の女性は、その枠に入らなそうで、意外とマッチ。まったりと、でも刺激もある結婚生活になる相性です。相性抜群のピックアップネームは、「ゆうた×ちか」です。■ 7位名前の頭文字が、名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の男性×は行・ま行の女性……月日がたつほどに仲良く付き合っているときは、価値観の違いからぶつかることも多かったふたり。でも、結婚すると見事に一体化し、結婚相性のいいカップルとなります。月日がたつほどに、仲良くなっていくでしょう。相性抜群のピックアップネームは、「あらた×みさき」です。■ 6位名前の頭文字が、名前の頭文字が、か行の男性×は行・ま行の女性……夫のサポートが楽しいこのふたりが結婚すると、か行の男性がイキイキしてきて仕事がはかどり、結婚生活も順調に!は行・ま行の女性の方は、夫をサポートするのが楽しくてたまらないという、相性のいい結婚となるでしょう。相性抜群のピックアップネームは「かずや×まい」です。■ 5位名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……本音で生活できる行動的なた行・な行・ら行の男性と、フォロー&サポートが得意なあ行・や行・わ行の女性。亭主関白と思いきや、かかあ天下だったりして、本音で生活できるいいバランスの結婚相性です。相性抜群のピックアップネームは「たくや×あい」です。■ 4位名前の頭文字が、さ行の男性×名前の頭文字が、あ行・や行・わ行の女性……妻の癒しが欠かせない仕事も家庭も完璧にこなす、さ行の男性を癒すのが、あ行・や行・わ行の女性。彼女がいないと、疲れ果ててしまうでしょう。彼を癒すのはこの名前の女性の宿命であり、苦になりません。相性抜群のピックアップネームは、「しょうた×あやか」です。■ 3位名前の頭文字が、た行・な行・ら行の男性×名前の頭文字が、た行・な行・ら行の女性……おおらかなふたり付き合っているときからですが、結婚してもふたりでいろいろなことにチャレンジしたい、アクティブなた行・な行・ら行のふたり。失敗を気にしないおおらかさもあり、結婚相性ばっちりでしょう。相性抜群のピックアップネームは、「だいき×りな」です。■ 2位名前の頭文字が、は行・ま行の男性×名前の頭文字が、さ行の女性……結婚後に覚悟が固まる恋愛中は、は行・ま行の男性に甘えきれずに緊張しているさ行の女性ですが、結婚すると「この人に頼り頼られよう」と覚悟ができます。彼は逆で、結婚後の方が緊張感が出て、夫としての覚悟ができるでしょう。相性抜群のピックアップネームは「ひろと×さき」です。■ 1位名前の頭文字が、は行・ま行の男性×名前の頭文字が、か行の女性……お互いをいたわり合うは行・ま行の男性は、か行の女性に弱いという宿命があります。他人に気をつかって疲れるタイプのこの女性ですが、は行・ま行の彼には甘えられます。お互いをいたわり合うふたりで、結婚相性は最高と言えるでしょう。相性抜群のピックアップネームは「はやと×かえで」です。■ さいごに結婚相手には、相性のいい相手を選びたいものです。相手の下の名前さえわかればできる、この名前占いを使って、幸せな結婚生活を予測しちゃいましょう!(滝天貴/占い師)(愛カツ編集部)presented by愛カツ ()
2020年12月10日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「トイレが近い」です。腎(じん)を弱らせる、ちょこちょこ飲みに注意!体が冷えて、トイレに行きたくなる。とくに冬場は経験上誰でもあることだと思いますが、あまり頻繁に行きたくなるようなら、中医学では「未病」、病気とまではいかないけれど不調であるという状態を疑います。朝起きてから寝るまで、4~7回なら健康の範囲内ですが、8回、10回となると黄色信号。要注意です。頻尿の原因で一番多いのは、水分と熱のバランスを司る「腎」が弱っていること。「腎陽虚(じんようきょ)」といって、腎が本来持っているはずの、体を温める作用が低下していると考えます。本来、熱が足りていれば水分は気化され、必要とされる場所へと分散していきます。ところが熱が不足して気化が進まないと、余った水分が漏れ出てしまう。これが、トイレにしょっちゅう行きたくなってしまう理由。薄い尿がたくさん出るほか、顔が青白い、お腹を壊しやすいなども腎陽虚の特徴です。多くの人が、必要以上に水分を摂っている。腎のテリトリーは腰まわりなので、ここを冷やさないこと、しっかり歩いて振動を与え、腎に適度な刺激を入れることなどが養生になります。こうしたケアも大切なのですが、一方で、トイレの回数が多い方にまずチェックしてほしいのが、水分を摂りすぎていないか、ということです。僕もよくカウンセリング中にお伺いするのですが、たいていみなさん、「そんなに飲んでいません」とおっしゃいます。でも、1日に何Lも水を飲んではなくても、実はちょこちょこ口にしているんです。朝起きてコーヒーを飲み、食事中にお水、出勤途中に飲み物を買い、お昼ごはん中はお茶、午後の仕事のお供にカフェラテ…。どうでしょう、心当たりはありませんか?水分を適度に摂ることは必要ですが、実は飲みすぎてトラブルを招いていることも少なくありません。腎を弱らせるだけでなく、食べながら飲むと咀嚼が十分にできなかったり、胃酸が薄まって殺菌力や消化力が低下したりする原因にもなります。頻尿気味の方は、一度一日に飲んだものを書き出してみることをおすすめします。その上で、何となく飲んでいる甘いものをやめる、食中のお茶は一杯のお味噌汁に代える。そんなことから始めましょう。水分の調整は、腎だけでなく胃腸を休める助けにもなります。ぜひ見直してみてください。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年12月9日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年12月03日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「末端の冷え」です。今や冷えは通年のトラブルですが、やはり冬の寒さは別格。今年も、手足が冷たくてつらいという悩みが女性からたくさん寄せられるようになりました。本格的な寒さが始まる前に、養生法をチェックしておきましょう。末端の冷えには、3つの原因が考えられます。まず、血が何らかの理由でドロドロになる「お血(けつ)」。血液が手足に届くのに時間がかかり、途中で外気に熱が奪われてしまいます。血自体の質の悪さに加えて、西洋医学でいうところの血管の硬さもこのお血の一環。いわゆる動脈硬化と呼ばれるものですが、これは必ずしも高齢者だけのトラブルとは限りません。若い世代、とくに甘いものが好きな人は要注意。過剰な砂糖はヘドロ様の「痰湿(たんしつ)」を生み出して血管を弱らせ、血液も濁らせてしまいます。甘くて温かいラテは寒いときにおいしいものですが、砂糖の摂りすぎにはくれぐれも注意してくださいね。酒粕や味噌、甘酒など血の巡りを良くする食材や、痰湿を取り除く豆類や玄米、大根なども食養生として取り入れましょう。時には「完璧」を忘れてのんびり、が冷え解消に。冷えの原因として次に挙げられるのが、体を温める「腎(じん)」の働きの低下です。これまでも何度か出てきましたが、腎の本拠地は腰のあたり。手足が冷たいときも局所だけに気を取られず、腰まわりを温かくすることを心がけてください。山芋や銀杏、牡蠣などは、「補腎(ほじん)」の働きがあって今がちょうど旬の食べ物。こちらもおすすめです。そしてもうひとつ、冷えの大きな原因が、気の巡りが悪くなる「気滞(きたい)」です。気には血や水などとともに熱を体中に巡らせる役割もあり、その循環が悪くなると当然、末端が熱不足に。気が滞る一番の要因は、おなじみのストレスです。とくに何ごとにも真面目に取り組む人ほど、ストレスから受ける影響は大。気滞と冷えを防ぐ、メンタル面での養生を心がけましょう。気は、伸び伸びとした状態を好みます。「~ねばならない」という考え方は体の内外に壁を作り、気が循環するスペースを奪ってしまいます。大切なのは、自分を開放すること。週に1日は、完璧じゃなくてもいいと開き直って過ごす日を作りましょう。お風呂にのんびり入るのもよし、好きな映画を観倒すのもよし。冷え解消には、リラックス。これを忘れないでくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年12月2日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年11月28日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「赤ら顔」です。長引く赤みは、「心(しん)」の不調のサイン。風邪をひいたわけでもないのに顔が赤い、緊張すると赤くなる。外気温の低さも手伝ってか、冬に近づくと増えてくる悩みが「赤ら顔」です。中医学では診断の際、舌やその人の全体の雰囲気など、目に見えるものから状態を推しはかる「望診(ぼうしん)」をよく行いますが、顔色もその判断材料のひとつ。体の中に溜まった熱がにきびのように吹き出て赤くなることもありますが、全体的に赤っぽい感じが続く場合は、別の原因があると考えます。顔の赤みが引かないときにまず疑うのは「心」のトラブル。心は血を循環させるポンプの役割を持つ一方で、精神を司る場所でもあります。ここに不具合が生じると、動悸やのぼせなど循環器の不調が起きるほか、「心火(しんか)」といって、余分な熱がこもった状態になることも。こうなると生じてくるのが不安や不眠、イライラなどです。赤みに加えてそうした不調がある場合は、心をいたわる養生が必要です。不要なものを減らす、「引き算」の養生を。気を増やすには「補気(ほき)」、血を養うには「補血(ほけつ)」の食材を摂っていたわる方法もありますが、心の場合、大切なのは“引き算”の養生。まずは、過剰な熱を生む脂っこいものや味の濃いものを多く口にしていないか、食生活を見直してください。とくに顔が赤い上にくすんで見える場合は、血がどろどろになる「お血(けつ)」も併せ持っている可能性が大。脂肪分や塩分の摂りすぎには、ことさら気をつけたいものです。そして、心に負担をかけるストレスも、減らしたいもののひとつ。とりわけ緊張で顔が赤くなるという人は、「心」とともに「肝(かん)」のトラブルも隠れていることが考えられます。この場合は深呼吸やストレッチのほか、みかんなど香りの良い食べ物が緩和に有効。プレゼンなど緊張することが想定される場面では、こうした工夫で早めに手を打っておくとよいでしょう。ちなみに顔が黄色っぽいときは、暴飲暴食によって胃腸が弱っているサイン。しばらくは温かくさっぱりとした食事を心がけてください。目の下にクマがあったりして何となく黒っぽく感じるなら、「腎(じん)」が弱っているしるし。腰から下をしっかり温めましょう。顔色は自分の状態を知る大事な手がかり。いつもと違うと気づいたら、食生活が偏っていないか、無理をしていないか、振り返ってみてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年11月25日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年11月21日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「耳鳴り」です。疲れたときや寝不足時にキーン、ジージー、などと外には存在しない音が聞こえてくる、耳鳴り。一過性の場合がほとんどですが、頻繁に起きると気になりますよね。耳鼻科などで検査をしても異常が見つからないことが多く、医学的にも謎の多い不調です。この耳鳴り、中医学では体内に余分な熱が溜まっていることによって起きると考えます。熱はさまざまな影響を及ぼしますが、耳に不調が出るケースの多くは、「腎(じん)」が関係しています。以前も解説しましたが、腎や「肝(かん)」「心(しん)」などの体の5つの基本システム「五行」にはそれぞれ呼応する器官があって、腎と対応しているのが耳だからです。腎は、水分と熱、両方のバランスを保つところ。腎が、潤い=陰が足りない「腎陰虚(じんいんきょ)」になると熱が余って暴走し、耳にも影響するのです。熱は、本来澄み渡っているべき頭を曇らせ、音の聞こえを阻害します。すると耳は外からの音をキャッチしようと、感度を上げる。その過剰な反応の表れが、耳鳴りというわけです。ストレスも熱を生む一因。小さな気晴らしを大切に。熱をこもらせず、腎を健やかに保つことが耳鳴り予防の秘訣ですが、そのためには、過剰な熱を生む原因を避けることが先決です。まずは暴飲暴食、とくに脂っこいものの食べすぎに注意を。「脾(ひ)」や肝に熱が溜まり、それが腎の乾燥も招きます。こってりとしたものを食べたくなる季候ですが、過剰にならないよう気をつけましょう。そしてもうひとつ、おなじみのストレスにも要注意。イライラや不安感は体の中に熱を生み出すだけでなく、気のスムーズな循環を妨げます。気が滞ると、熱はさらにひとところに溜まりやすくなります。とりわけ細身で舌が赤く、お腹にガスが溜まりやすい人は、気滞になりやすいタイプ。耳鳴りの原因にストレスが関わっていると考えられる場合は、まずはそのケアから始めることが肝要です。僕の最近のおすすめは、お気に入りの曲を5曲ほど用意して、いつでも聴けるようにしておくこと。好きな曲は脳をダイレクトにリラックスさせ、耳鳴りをカバーする利点もあります。曲が思いつかなければ、写真集や香りなど何でもいい。小さな「気晴らし」で、嫌なことを考えない時間を増やしましょう。イライラして耳鳴りが…というとき、ぜひ試してみてください。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年11月18日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年11月13日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「お腹のハリ」です。せっかちな人は要注意!よく噛む習慣を。便秘は女性に多い悩みですが、次いで多いお腹のトラブルが「ガス溜まり」です。お腹が張って苦しい、静かなときに限って音が出そうになり緊張する…、そんな声をよく聞きます。ガスが溜まっているとき、体では「気滞(きたい)」が起きていると考えられます。中医学でいう「気」は、体を動かすエネルギーを意味し、これが滞るとさまざまな不調が生じると考えます。月経前に胸が張って痛むほか、イライラするなどの情緒不安定感、不眠など、メンタルにも影響大。症状が安定しないことも気滞の特徴で、気持ちが浮き沈みする、便秘と下痢を繰り返す、など相反する状態を行ったり来たりします。箸置きで早食いを予防。補気(ほき)の食材も控えめに。こうした気滞体質の人はたいていせっかちで、食事も早食いの傾向が見られます。短時間で済ませる食べ方は、食べ物と一緒に空気をたくさん飲み込んでしまうため、ガスが溜まる要因に。また、よく噛まないで食べることは消化吸収と気の配分を司る「脾(ひ)」にも負担をかけるため、さらに気の滞りを生んでしまいます。早食いでガスが溜まりがちな人はまず、ゆっくり噛んで食べることから始めましょう。僕のおすすめは、食事の際に箸置きを使うこと。ひと口食べたら箸を置き、よく噛みます。最後までそれで通すのが難しければ、せめて最初のひと口めは100回噛むことを目標に。それだけでも、食べるスピードは落ち着いていきます。同時に食事の内容も見直しを。気を補う働きのある、いもや豆類をたくさん食べていませんか?補気食材は元気のない方には積極的に食べてほしいものですが、気が十分足りていて流れが滞っている場合は控えめにするのがベター。ほくほくした食べ物が多くなっていないか、チェックしてください。そして、食後はみかんやグレープフルーツなどの柑橘類を。香りのよい食べ物は、気の巡りを助けてくれるのです。セロリやしそ、ミントなどの香味野菜も有効です。気滞気味の方は、何ごとにもエネルギッシュに取り組むタイプが多いようです。知らない間にストレスが溜まってしまい、それがもとで気が滞っていることも少なくありません。お腹のハリは体からの大事なサイン。「たかがガス」と軽視せず、養生を心がけてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年11月11日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年11月05日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「腰痛」です。人類の二足歩行が始まったときから運命づけられていたとさえいわれる腰痛。とくにデスクワークが多い人には、肩こりに次いで多い悩みですね。腰痛にはさまざまな原因がありますが、多いのが、生命力を司る「腎(じん)」が弱っている状態。腎は「腰の器」といわれるほど腰と密接に関係していて、歩くことで刺激を受けて活性化するところ。長い間座ったままでいるとエネルギーが蓄えられず、その不調が痛みとなって表れます。こうした、エネルギーや栄養が足りずに起きる痛みを、中医学では「不栄則痛(ふえいそくつう)」といいます。鈍痛が慢性的に続くのが特徴で、マッサージをしても良くならないことが多い。高齢者に多いのはこのタイプです。一方で時々強く痛む場合は、「不通則痛」であると捉えます。「通(つう)」は血の流れを意味し、血流の滞りで生じる痛みをこう表現します。マッサージによって多少改善することもありますが、滞りを解決しない限り繰り返す場合がほとんど。女性は男性に比べて「血(けつ)」に関するトラブルが多く、腰痛も血流障害による不通則痛型が多いようです。温かな血を巡らせて、腰を冷やさないことが大事。血流が悪くなる原因はいろいろですが、まず挙げられるのが血自体の少なさです。ちょろちょろとしか流れなければ、当然滞りが生まれますね。また、血が汚れて粘り気があることも、詰まりの原因になります。さらに大事なのが、温度。漢方では血には油のような特性があるとし、温めるとよく流れ、冷やすと固まって循環が悪くなると考えます。先ほど腎の機能低下も腰痛の一因とお伝えしましたが、腎には体を温めるストーブのような役割もあり、同じく冷えに弱い場所。ぎっくり腰のように急性のトラブルを除き、冷やすことは腰には大敵です。以上のことから、腰痛の養生としてまず心がけたいのは保温と補血です。とりわけ下半身を冷やさない心がけを。腰まわりを温かくして、デスクワーク中も時々歩き回るようにして血を巡らせることは、腎を元気に保つのにも有効です。その上で、血を補う食べ物を日々の食卓に。レバーやにんじんのほか、今ならほうれん草もおすすめです。血液をどろどろにする、脂っこいものや甘いものは控えましょう。もう11月。とくに冬に痛むという方は、どうぞ早めの養生を。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年11月4日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年10月28日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「眠り」です。10月も半ばを過ぎ、過ごしやすい季候になりました。「秋の夜長」といわれる通り、夜更かししたくなる時期でもあります。ごくたまにならいいのですが、たびたびとなると、それがもとで睡眠リズムが狂ってしまう心配も。今回は、中医学の視点で「睡眠」について考えてみたいと思います。私たちの体は気(き)・血(けつ)・水(すい)という3つの要素で成り立っているのですが、このうち睡眠ととくに大きく関わっているのが「血」です。血は体のすみずみを巡って、栄養や水分を届ける存在。精神を安定させる作用もあります。この血をコントロールする役割を担っているのが、五臓のうちの「肝(かん)」です。中医学では臓器はそれぞれに活発になる時間帯があると考えるのですが、肝と、付随して働く「胆(たん)」がもっとも力を発揮するのは、23時から3時の間。つまり眠っている間なのです。一日じゅう体を巡っていた血はこの間に肝に戻って蓄えられ、浄化されたのちに、また体を巡り始めます。ところがこの時間に起きていると、肝が働くためのエネルギーを他の臓器が消耗してしまう。その結果、きれいな血が作られず、さらには血が不足する「血虚(けっきょ)」を招いてしまいます。23時以降は目を休め、肝を健やかに保って。血が足りなかったり汚れたままだと、何が起きるのでしょうか。まず挙げられるのは冷えや肌の乾燥、貧血など、水分や熱、栄養が行き届かないことで起きる不調。血は目を使うときに必要なものなので、かすみ目や疲れ目といった目の症状も引き起こします。また、イライラしたり集中力が低下するなどのメンタルトラブルも、血虚が一因。血はこのように、心身の状態に深く関わっているのです。肝の働きをスムーズにし、活き活きとした血で体を満たすには、遅くとも23時には眠りにつきたいもの。寝付けないなら、横になって目を閉じるだけでもOKです。目を休め、血をムダに消耗しないようにしましょう。同時に、血を補う作用のあるレバーやごま、黒豆、しいたけなど赤や黒の食材を意識して摂ることをおすすめします。冬至に向かって日照時間が短くなっていくという自然のリズムに則れば、秋は本来、徐々に睡眠時間が伸びていく季節。気候も良く、深い眠りを得やすいときです。この機会にぜひ、ご自身の眠りを見直してみてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年10月28日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年10月23日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「脚のつり」です。起き抜けに伸びをするなど、急に動いた拍子に脚が痙攣し、つってしまった。そんな経験はありませんか?高齢の方に多いトラブルと思われがちですが、比較的若い世代でも悩まされている人が少なくありません。脚のつりは、中医学ではまず「血虚(けっきょ)」が原因と考えます。筋肉は繊維の束で構成されていて、それらが伸び縮みすることで力を発揮します。ところが血が足りないと筋肉に栄養や水分が行き渡らず、収縮するときにひっかかりが起きてしまう。これが、脚がつる、「こむらがえり」と呼ばれる状態です。とくに脚の筋肉は心臓から遠いので、血の不足を生じやすいと考えられます。脚のつりは妊娠中の女性にも多いのですが、それも、赤ちゃんへの水分や栄養が優先されて、血が不足しがちになることが一因です。補血(ほけつ)&補陰(ほいん)がカギ。辛いときは頓服薬も。血は体に欠かせない要素のひとつですから、不足すると肌の乾燥や疲れ目、慢性的な疲れなど、さまざまな不具合が生じてきます。いまはこうした症状がなくても、脚がよくつるようならいずれ起きる可能性大。とくに目のあたりがよくぴくぴく痙攣するのは、血虚の典型的なサインです。早めに対策を始めましょう。血を補ってくれるのは、赤や黒の食べ物。鶏レバーやひじき、にんじん、黒豆などをこまめに食べるようにしてみてください。また、血は潤いを表す「陰」に属するので、陰を補う働きのある白い食材もおすすめ。豆腐や白菜など水気の多い食べ物のほか、白ごまや卵もいいでしょう。同時に血不足の人は血液がどろどろになって流れが滞る「お血(けつ)」も生じやすいので要注意。下半身を冷やさないことや、ストレッチなどの軽い運動で血の流れをよくしておくことが、お血防止につながります。ただ、こうした養生を心がけてもしょっちゅう脚がつるという人が時々います。どうしても困るようなら、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を常備しておくのも手。これは筋肉の緊張や痛みを和らげる漢方薬で、一般のドラッグストアでも扱っています。頓服薬があるだけで安心するのか、脚がつる頻度が減ったという声もあります。薬剤師と相談しながら、試してみるのもいいでしょう。脚のつりは、潤いや栄養不足のサインです。折しも、空気の乾燥が進む時期。しっかり養生したいですね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年10月21日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年10月17日フィギュアスケーターの高橋大輔(たかはし・だいすけ)さんが、2020年10月12日にインスタグラムを更新。マスク姿のイケメンショットでファンを魅了しています。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る PUMAのMASK ! 届いた! 鼻のとこに針金?!入っててめちゃくちゃいい感じ! え?2枚目似合ってる?!w #puma #pumajapan #mask #facemask #アイスダンスを広めたい #icedance #フィギュアスケート #figureskater DaisukeTakahashi (@d1sk_t)がシェアした投稿 - 2020年10月月11日午後12時10分PDT高橋大輔さんがつけている2枚のマスクは、スポーツブランド『PUMA』のもの。「鼻のところに針金が入っててめちゃくちゃいい感じ!」とつづり、かなり気に入った様子です。この投稿を見たファンは「めっちゃかっこいい!」「マスク越しでもクール」と絶賛。「ヒョウ柄もバッチリ似合っていて、さすがです…!」と高橋大輔さんのセンスのよさに驚いています。・どちらもお似合いです!マスクで顔が隠れててもかっこいい…。・高橋さんの流し目、エロくて最強です!キュンキュンした!・イケメンすぎて、癒されました。このマスク、バズりそう!高橋大輔のインスタにはイケメンショットがズラリ…高橋大輔さんはインスタグラムに仲間との写真や、かっこよすぎるプライベートショットをたくさん投稿しています。 この投稿をInstagramで見る JO & COI お疲れー! しょうまとあんまとったとこなくて、今日珍しく撮れたから皆んなにシェアしまーす! めっっちゃ勝手!w しょうま頑張れ!応援してるからなー!!! DaisukeTakahashi (@d1sk_t)がシェアした投稿 - 2017年10月月7日午前5時50分PDT この投稿をInstagramで見る やからかしたー( ̄▼ ̄;) 久々でもないが中々なんw 絶賛凹み中! #newszero DaisukeTakahashi (@d1sk_t)がシェアした投稿 - 2017年10月月12日午前8時32分PDT この投稿をInstagramで見る Share happy!? DaisukeTakahashi (@d1sk_t)がシェアした投稿 - 2017年 8月月1日午前12時53分PDT この投稿をInstagramで見る もーちゃんTVデビュー!!! 猫かぶっていい子にしてたわw 内弁慶。 飼い主と一緒やw 志村どうぶつ園さんありがとうございます! #志村どうぶつ園 #ミニピン #ミニチュアンピンシャー#fafa大阪#doggoodsshop_fafa DaisukeTakahashi (@d1sk_t)がシェアした投稿 - 2017年 4月月8日午前8時13分PDT この投稿をInstagramで見る 買い物きたのに昼休みで仕方なしにコーヒータイム。 セルフィむずい。 とりあえず薄いコーヒーそろそろ飲みたい。 #davos#ダボス#セルフィー男子 #指短っ #鼻と口かくしたらなんとかなった DaisukeTakahashi (@d1sk_t)がシェアした投稿 - 2017年 2月月10日午前4時00分PST高橋大輔ってどんな人?岡山県出身の高橋大輔さんは、8歳の時からスケートを始め、2002年に『世界ジュニアフィギュアスケート選手権』で優勝を飾りました。2010年には、『バンクーバー冬季オリンピック』で、日本フィギュア男子として初のメダルとなる銅メダルを獲得。2012年に開催された『グランプリファイナル』では日本人初の金メダルを獲得するなど、数多くの大会で活躍しました。2014年に『ソチオリンピック』を終え、28歳で現役を引退することを発表。その後はプロスケーターに転向し、アイスショーを中心に素晴らしい演技を披露していました。そんな高橋大輔さんは、2018年に現役復帰を電撃発表し、『西日本フィギュアスケート選手権2019』や、『全日本選手権』に出場。「選手としての姿を再び見ることができて幸せ」と多くのファンを歓喜させました。2019年9月に村元哉中(むらもと・かな)さんをパートナーとして「アイスダンスに転向する」と発表。翌年1月に2人でアイスショー『アイスエクスプロージョン』に出演しました。高橋大輔さんがこれからどんな活躍を見せてくれるのか、多くの人が注目しています。[文・構成/grape編集部]
2020年10月15日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「アレルギー」です。ようやく秋めいてきましたが、この夏も酷暑でしたね。照りつける太陽による肌トラブル、それも今年はストレスが関係してか、アレルギー性の湿疹やかゆみなどに悩む声を多く聞きました。今回は、アレルギーについての養生法をお届けしたいと思います。アレルギーを引き起こすアレルゲンは、紫外線のほか、ハウスダストや花粉、最近では香料成分など多岐にわたります。中医学ではこれらはすべて、体に悪影響を及ぼす「邪気」のひとつ。邪気は常に外界に存在しますが、それらが体に入り込まないようにバリアの役割を担うのが「衛気(えき)」です。これは体表にある「気」の層で、地球に例えるならオゾン層のような存在です。アレルギー反応が起きやすい人は、この衛気の働きが弱い可能性が大。汗が止まらない、エアコンの風が苦手というなら要注意です。衛気は毛穴を開け閉めして体を守っているので、衛気が弱いと毛穴が閉じず、いったん汗をかくと止まらないほか、わずかな風なども刺激になりやすいのです。脾(ひ)を養うのは温かい料理。定食スタイルがベスト!邪気=アレルゲンから体を守るには衛気を厚くすることが第一。そのためには衛気が作られる場所、脾=胃腸を健やかに保つことが欠かせません。とりわけ、腸を元気にすることは必須です。西洋医学でも腸を整えることがアレルギー制御に有効であることが知られていますが、中医学でも、腸は必要なものを吸収して不要なものを排除する、体の要となるところ。気を十分に作り出すには、原料となる食べ物を選びつつ、それを胃腸に負担をかけない方法で食べることが大事です。衛気を作り出す食べ物は、米やもち米、栗、さつまいもや山芋、かぼちゃなど。甘みがある、あるいはほくほくした食感の穀類や芋類は、おおむね気を補う効果があります。しいたけやしめじ、ひらたけなどのきのこ類もおすすめ。さばや鮭、かつおも優秀な補気食材です。これらを、温かく、さっぱりとした味付けの料理で摂るのがポイント。生ものは脾を弱らせてしまうので、刺し身や揚げものは控えたほうがいいでしょう。先に挙げた食材は、いずれもこれから旬を迎えるものばかり。例えば栗ご飯と焼き鮭に、きのこたっぷりのお味噌汁。秋らしい定食メニューで脾を健やかに保ち、体のバリア機能を高めましょう。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年10月7日号より。イラスト・momokoharada文・新田草子(by anan編集部)
2020年09月30日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「不安感」です。自然物の力で、ネガティブ感情を静めて。ここ数か月、世界的に何かと心落ち着かない状況が続いていますね。不安で心が覆われる時間が長引き、気づかぬうちに心身のバランスを崩している人が少なくないようです。今回は、こうした場面で必要な養生について、お話ししたいと思います。不安などのストレスを受け止めるのは、五臓のうちの肝の役割です。肝は脾=胃腸を制御する働きも担っているのですが、肝にストレスがかかり続けるとこの制御機能が暴走し、脾を必要以上に押さえつけてしまう。結果、食べられない、消化がうまくいかないなどの胃腸機能障害が起こります。脾は気(き)や血(けつ)など、体に不可欠なものを生み出す大事な工場です。そこが弱れば当然、体じゅうに影響が出てくる。気が足りないことはそのままエネルギーの枯渇を意味しますし、血不足は精神統括を司る「心(しん)」の活動を阻害するので、落ち着きがなくなるほか、集中力低下の原因にも。結果、不安がますます増幅し、それらがさらに肝を刺激して…という悪循環を生んでしまいます。気持ちを整える条件が揃っているのは、神社。五臓が互いに影響し合い、成り立っているのが私たちの心身。不調改善にも多くの方法がありますが、とくにメンタルに関する要素は複雑です。ここでは、優先順位の高い2つの対策法をお伝えしたいと思います。気持ちが落ち着かないと感じたら、まずは不安のもとである情報から離れることが先決。ニュースを検索するのをやめましょう。心理学の領域の話ですが、もともと人は情報を探すとき、不安を強化する方向に目が行きがちです。スマホの見すぎは血を消耗するので、心に悪影響。視線の固定は気の停滞にもつながります。スマホもパソコンも、TVもオフを。そして自然に触れられる場所に出かけること、これが2つめ。中医学では感情にも自然の事物が呼応すると考え、緊張を静めるには水に、思い悩むときは木に、恐怖を感じたときは土、そして怒りを感じたときは金属に触れるのが良いとされています。そうした観点からいうと、個人的におすすめなのは神社。どんなに小さくても、神社にはこのすべての要素が揃っています。視界が広がり、気を巡らせるのにも有効。通勤や休日の散歩で、気持ちを整えに立ち寄ってみてください。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年9月30日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年09月25日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「骨」です。体表にある器官と違って、直接目にする機会がないのが骨や内臓です。とりわけ骨は、大きなケガなどをしない限り、普段は意識にのぼることすらないのではないでしょうか。けれど、日々私たちの体重を支えていて、活動のためにはなくてはならない存在。今回は骨について考えてみましょう。骨が属しているのは歯と同じ「腎(じん)」のシステム。腎は五臓の中でもとりわけ重要な働きを担うところです。ストーブのように熱を起こして体を温めるほか、水分の分配をコントロールするなどさまざまな役割を持ちますが、同時に発育や成長、生殖を司る場所でもある。つまりエイジングと密接に関係しているところなのです。よって腎が弱ると、熱配分のアンバランスによる足腰の冷えやのぼせのほか、やる気や記憶力の低下など、いわゆる「老化」と呼ばれる現象が起きてきます。骨が弱ることもそのひとつ。高齢者は転倒で骨折しやすくなりますが、これも腎の力の衰えによって骨がもろくなるからなのです。将来の体のことも考え、腎の養生を習慣に。人は腎のエネルギー「腎精(じんせい)」を先天的に持って生まれてきますが、何もしなければそれは、年齢とともにどんどん減っていきます。腎を健康に保つには、この目減りしていく腎精を補うことがカギ。いくつか方法がありますが、腎の衰えは下半身から現れるので、まずは腰から下を冷やさないようにします。通勤途中のウォーキングなどで適度な刺激を与えるほか、夜は湯船に浸かって一日の冷えを取り除くようにします。デスクワークで座りっぱなし、という人はぜひ習慣に。そして、補腎(ほじん)に欠かせないのがやはり食養生です。筋や骨を強くする「強筋骨」の作用がある食べ物を摂りましょう。山芋、カリフラワー、キャベツ、ぶどう、いわしにうなぎ、たこ、牛すじ。変わったところではクジラ肉もいいでしょう。いずれも腎精を増やすのに有効ではありますが、腎の補強は短時間ではできないので、日々コツコツと食べることを心がけましょう。年齢とともに腎は確実に弱っていきます。とくに女性のほうが骨粗鬆症のリスクが高いことは、西洋医学でも指摘されているとおり。若いからまだ大丈夫と油断せずに、腎を養う生活は早めに始めるのが得策です。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年9月23日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年09月21日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「喉の痛み」です。9月になりました。まだ暑さの厳しい日が続きますが、季節は少しずつ秋へと向かっています。空気が乾燥し始めるにしたがって、この時期からだんだんと増えてくるのが喉のトラブル。今回は喉の痛みの原因と対処法について、お話ししたいと思います。喉の痛みは何らかの炎症が起きているサインですが、漢方では炎症を「熱」として捉え、熱が過剰になるのは体内の潤いを表す「陰(いん)」と、「衛気(えき)」が不足しているためと考えます。陰が不足する要因はさまざまで、辛いものの食べすぎや過度なストレスによっても消耗しますし、陰は夜作られるため、睡眠不足も原因のひとつです。さらに夏は汗によって水分が失われがちですし、熱帯夜によって睡眠の質も悪くなりやすい。猛暑を経た夏の終わりは、実は非常に乾燥しやすい時期なのです。もうひとつの「衛気」は、生命エネルギーを表す「気」のひとつで、体表をバリアのように覆っている存在。食べ物の偏りや疲労によってこの衛気が不足すると、炎症を起こす邪気が体に入り込みやすくなってしまいます。この「気」を全身に巡らせるのは肺の役目なのですが、肺もまた乾燥に弱い部分。衛気=バリア力にとっても、乾燥は大敵だと心得ましょう。漢方薬に匹敵する、炎症を鎮める果物とは。ということでこの時期喉がいがいがしてきたな、と感じたら、まずは体内の乾燥を防ぐ養生を。中医学では喉の痛みには「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」という漢方薬を使うのですが、これと同じパワーを持つのが、これから旬を迎える梨。熱を抑える「清熱(せいねつ)」作用があるうえ、呼吸器系を潤す「潤肺(じゅんぱい)」の効果もあって、一石二鳥のフルーツです。生のままだと体を冷やすことがあるので、食養生的には蒸して食べるのがおすすめ。蒸し器で数分加熱すると、甘みも増しておいしくなります。ほかに菊花茶やミント、緑茶にも清熱作用が。香りの良いものにはストレスを鎮める効果もあります。熱をこもらせる辛いものや脂っこい食べ物は、喉が痛い時は避けたほうがいいでしょう。潤いが足りていない「陰虚(いんきょ)」体質の人は、たいてい舌が赤く、時にひび割れていたりするのが特徴。舌苔(ぜったい)もほとんどありません。当てはまる場合は乾燥しやすい体質であることを念頭に、ふだんから潤いを補う生活を心がけてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年9月9日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年09月08日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「秋バテ」です。冷温へ、体もそろそろシフトチェンジを。アイスクリームやアイスラテ、そばにそうめん。蒸し暑い日が続くと、冷たくて喉越しのよいものが欲しくなりますよね。一日の終わりの冷えたビールが格別、という人も多いことでしょう。これらも時々ならいいのですが、毎日となるとちょっと心配です。冷たいものは一時的に爽快感を与えてくれますが、実はそれ以上に体にダメージを及ぼすものでもあります。消化を司って、体を働かせるエネルギー、「気」を生み出す大事な場所である「脾(ひ)」は、冷えることが大嫌い。冷たいものの摂りすぎは、てきめんに脾を弱らせます。ただでさえ夏は、暑さに抵抗しようと体がエネルギーを消耗し、気が不足しやすい時期。一方で冷房によって外側から冷やされる時間も長く、それが脾をさらに失調させてしまいます。こうした生活が続くと体は徐々に元気を失い、気づくとだるさや疲れがいつまでも抜けない状態に。秋口に体調を崩すいわゆる「秋バテ」は、知らない間に積み重なった夏のダメージが大きな原因です。今のうちに汗をかいておくことも大事。秋のだるさや疲れを防ぐには、夏の間に気を回復させておくことがカギ。まずは気を作る工場、脾を弱らせる冷たいものを控えることが先決です。朝一番の冷たい水を白湯に替える、もりそばを頼みたいところを具入りの温かいそばにする、アイスラテは今日は我慢…。そんなちょっとした心がけで、脾は調子を取り戻していきます。そして毎日の食卓に、気を補う食べ物を増やしましょう。米や芋、大豆のほか、えびやかつお、まぐろなどの魚介類、きのこもいいですね。この時期においしいものは全般的に補気の作用が強く、おすすめ。よく噛んで食べることも、脾を休めるために大切です。また、冷たいものを好む人は、汗をかくことを嫌う傾向にあります。適度に発汗できていないと体には熱がこもり、その熱が陰(いん/潤い)を浪費するため、かえって乾燥しがちに。喉や肺が乾燥すると、秋に風邪をひきやすくなります。今のうちに、入浴で汗をかく習慣をつけておきましょう。8月もそろそろ終わりです。まだ暑いのでつい夏の感覚で過ごしがちですが、自然界では秋への準備が始まっています。体もそれに合わせて徐々に「秋支度」を。冷やさない生活を、早めに始めてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年9月2日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年08月26日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「疲れ目」です。長時間パソコン作業をしたあと、ひと休みしようと手に取るのがスマホ。そんなふうに、一日じゅう目を酷使している現代の私たちにとって、目のかすみや疲れ、乾きなどのトラブルは、つきものといえます。目の疲れからくる頭痛や肩こり、不眠などに悩む人も少なくありません。中医学では、目をたくさん使うことは体を構成する「気血水(きけつすい)」のうちの「血」の消耗を招くと考えます。血は体に栄養を巡らせて潤し、また精神を安定させる働きもある大切な要素。足りなくなると皮膚や髪などの乾燥だけでなく、イライラなどメンタル面にも影響を及ぼします。さらに、目は五臓のうちの「肝(かん)」とつながっている器官。肝は、血を一時的に溜めて浄化すると同時に、血によって養われている場所でもあります。したがって、目の酷使によって血を消耗すると肝も弱り、それに関連したトラブルが起きやすくなる。お腹にガスが溜まる、生理前に胸が張る、などは代表的な肝の不調のサイン。目の疲れとともにこうしたトラブルがあるようなら、肝からのSOSと考えましょう。菊花茶とクコの実をデスクに常備して。血の消耗を防ぎ、肝を養うためにも、目の疲れを感じたら放っておいてはいけません。少しでも目を休めるのが先決です。無意識にスマホを手にするクセのある人は、食事の間や夜のリラックス時には電源をオフにする、といったことから行動を。シンプルなことですが、画面を見る時間を減らすことが、何よりの目の養生になります。そして、パソコン作業中の疲れ目におすすめなのが菊花茶とクコの実。どちらも目に栄養を巡らせて養う力があり、「飲む目薬」といわれる漢方薬、「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」にも使われています。菊花茶は、最近は通販などでも手に入るよう。飲みにくく感じたらウーロン茶などと混ぜてもいいでしょう。クコの実も、コンビニで売っているドライフルーツミックスに入っていたりと、身近になりつつある食材。デスクワーク中のおやつにいかがでしょう?また、ホットタオルで目を温めたり、目頭にある「晴明(せいめい)」やこめかみの「太陽」というツボを刺激したりするのも、血を巡らせて目を休めるのに有効。日頃、気づかないうちに負担をかけているのが目です。こまめな養生を心がけてくださいね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年8月5日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年08月04日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「食欲減退」です。つい増えがちな冷たいものと早食いが原因。夏になると食欲がなくなる、という悩みをよく聞きます。でも、高い気温が直接食欲を抑えるわけではないし、そもそも暑くても食欲がなくならない人もいますよね。中医学では、夏の胃腸=脾(ひ)の不調は、まずは水分や冷たいものの摂りすぎで起こると考えます。さらに冷房による冷えが重なり、ますます胃腸は動かなくなります。異変に気づいたら、すぐに“温める”生活にスイッチしましょう。冷たいものは摂らない、お風呂でお腹を温める、冷房の影響を受けない服装を心がける。どれも地道ですが、徹底することで、胃腸は自然と良い状態を取り戻していきます。それでも、冷たい麺を食べたい日もあるでしょう。そんなときは、体を温めるしょうがやねぎ、しそなどをたっぷり添えるようにしてください。そして、よく噛むこと。実はこれがとても大切なんです。基本的なことですが、消化器のうち、食べ物を細かく刻むことができるのは歯だけです。胃の中の消化液はあくまで化学物質なので、入ってきたものをすり潰す作業はできない。食べ物をよく噛まないで飲み込むと、胃は粘膜と筋肉を一生懸命動かして消化液と混ぜ合わせなければなりません。水と一緒にビニール袋に入れた固形物を混ぜることを想像すると分かりやすいのですが、固形物が大きいほど、混ぜ合わせるのに時間も労力も必要ですよね。早食いは胃腸に負担をかけるだけでなく肥満にもつながり、体にとっていいことはありません。口はミキサーの役割を担うところ。そんな意識で、ゆっくりと噛むようにしてください。脾を養う力がある、あの野菜を積極的に。そうして食欲が戻ってきたら、普段から脾を丈夫にする「健脾(けんひ)」の働きがある食材を摂るのもよいでしょう。代表格はキャベツ。有効成分の名がついた胃腸薬が有名ですね。もちろん生ではなく、火を通して食べるようにしてください。さつまいもやにんじんも、脾を養ってくれる食べ物です。反対に、脾が弱りやすい人におすすめできないのは、海藻以外のねばねば食材。おくらや山芋は生で食べることも多く、避けるのが無難です。暑いときこそできるだけ温かいものを選び、よく噛んで食べる。シンプルな養生ですが、続けることで胃腸の調子は上向きになっていきますよ。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年7月29日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年07月23日東京・JR立川駅の北側に誕生した、広場と商業・文化施設から成るGREEN SPRINGS。その一角にある「PLAY!」は、1つの建物の中にミュージアム、プレイパーク、ショップ、カフェが集まる。英語のPLAYに「する」「遊ぶ」などの意味があるように、ここへ来ると、目や耳、体を使って、普段とは違う物の見方を発見したり、新しいワクワクと出合えたり。名前が予感させる通り、大人も子どもも楽しめるユニークな場所だ。絵本の世界を体で感じて遊べる、新しい美術館。ミュージアムのオープニングを飾るのは、「tupera tuperaのかおてん.」。人気のクリエイティブ・ユニット、tupera tuperaが手がける遊び心満載の展示では、まず入り口で「かおシール」が手渡される。来場者たちは眉毛やホクロのシールを自分の顔にペタペタ。「皆さん自身が作品になって、一緒に展覧会をつくりましょうという作家からのメッセージですね」と教えてくれたのはプロデューサーの草刈大介さん。ほかにも食材、楽器、洗濯物(!)などを使って制作した直径2mの顔と撮影できる「かお10」、床に設置された大きな顔のフレームの中で、自分自身もパーツになって遊べる「床田愉男(ゆかだゆかお)」など、観客を巻き込む仕掛けがあちこちに。「ミュージアムのテーマは“絵とことば”。よく海外の人に驚かれるのですが、日本には大人も絵本や漫画を楽しむ文化がありますよね。僕らが心を揺さぶられる、絵本の表現の奥に何があるのか。それを目に見える形にすることに挑戦しています」もう一つのスペースは、一年を通じて鑑賞できる常設展。「絵本界の大御所ともいえる作家の原画、バイオグラフィー、創作の秘密に迫る展示を展開していく予定です」第1回は世界的ベストセラー『はらぺこあおむし』などの仕掛け絵本で知られるエリック・カール。穴をのぞいたり、壁をくぐったり、まるで絵本の中に入り込んだような展示設計も楽しい。ミュージアムショップでは、展示ごとにオリジナルグッズを販売。カフェでは展示にちなんだメニューが楽しめる。すぐ隣は、緑あふれる昭和記念公園。今度の休日、併せて訪れてみては?企画展「tupera tuperaのかおてん.」常設展「エリック・カール 遊ぶための本」PLAY! MUSEUM東京都立川市緑町3-1GREEN SPRINGS W3企画展「tupera tuperaのかおてん.」開催中~12月29日(火)常設展「エリック・カール遊ぶための本」開催中~2021年3月28日(日)10時~18時(入場は17時30分まで)原則無休一般1500円ほか(企画展、常設展共通) TEL:042・518・9625くさかり・だいすけPLAY!プロデューサー。ブルーシープ株式会社代表。本の出版、展覧会の企画、美術館の運営を手がける。「僕自身、親しみやすいアートが好き」。代表的な仕事に、スヌーピーミュージアムなど。※『anan』2020年7月22日号より。写真・北尾 渉文・松本あかね(by anan編集部)
2020年07月17日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「低気圧」です。低気圧が近づくとだるい、眠い、頭が痛いといった不調を訴える人が時々います。こうしたトラブルは「気象病」とも呼ばれ、最近注目されているようですが、中医学的にも気圧の変化は外界からの刺激のひとつ。体調を左右する要因と考えられます。気圧が高いときは体にも圧がかかるため、体はタイトに保たれます。反対に、低気圧が来ると圧が弱くなって、体はゆるむ傾向に。このとき、健康であれば体表にあるエネルギー=気が圧着タイツのように体を守ってくれるので不調は起こりませんが、気が足りないと体が外へと膨らみ、むくみや疲れなどのトラブルを生じます。この体表にある気、「衛気(えき)」が少ない人は、その他の外界の変化にも敏感です。風邪をひきやすい、アレルギー気味である、汗をかくといつまでもダラダラと止まらない。普段からそうした傾向があるようなら、衛気が低下している可能性大です。また、水分を過剰に摂っている人も低気圧の影響を受けやすいようです。体に余分な湿気=湿邪(しつじゃ)が溜まると、体は当然むくみやすくなり、それが重さやだるさなどの不調に。水分の摂りすぎは胃腸にも負担をかけるため、エネルギーを作り出す力が弱くなり、さらなる気虚(ききょ)につながります。餅やおこわ、えのきで、体のバリア力を高める。気圧の変化によって調子が悪くなるという人は、衛気が不足していないか、体の水はけが悪くなっていないか、その2点をチェックしてみてください。その上で、衛気が足りないと感じたらまずはエネルギーを取り込む生活にシフトチェンジ。疲労を払拭するために、少しでも長く眠りましょう。とくに夏は明るくなるのが早いので、睡眠時間を確保するためには早めにベッドへ。そして、餅やおこわ、えのきなどで気を補います。とくに餅は、胃腸に問題がなければ、気を補強する効果が高いのでおすすめです。水分コントロールは、水を飲みすぎないことも大切ですが、水分を発散できているかどうかにも注目を。一日中エアコンが効いた室内にいた日は、お風呂で発汗するようにします。むくみによる冷え解消にももちろん有効です。夏は台風の季節です。最近は大型台風も頻発していますし、油断大敵。気候によるトラブルを抱えている人は、どうぞ体調も早めの備えを。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年7月22日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年07月15日中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「スポーツ」です。筋肉を整えるなら、胃腸=脾(ひ)の養生を。薄着の季節になりました。体を引き締めるべく、運動を始めたいと思っている人も多いのではないでしょうか?今回は、筋肉を整えるための養生について考えてみましょう。以前、中医学では体の働きを「肝」や「心」などの「五臓」に分けて考えるとお伝えしました。それぞれ西洋医学の概念とは少し異なる働きがあって、体の各器官も五臓のいずれかに属すると考えられています。中医学では筋肉を「肌肉(きにく)」という言葉で表しますが、この肌肉が属しているのは「脾」。何度か出てきましたが、脾は消化・吸収を司る場所です。つまり、筋肉の健康には、胃や腸が重要な役割を果たすというわけです。胃腸と筋肉がつながっているとするところがユニークですが、思えば当然のことかもしれません。例えば筋肉を作るにはタンパク質が必要ですが、いくらいい食材を摂っても消化・吸収ができなければ、ただの不要物。かえって体の負担になってしまいます。筋肉をつけて体を引き締め、肌も整えたいというなら、胃腸がしっかり働ける食べ方が大切なのです。いつもお伝えしているように、脂っこいものや味の濃いもの、辛いもの、甘いものの食べすぎに気をつけて、火を通した野菜を多めに摂る。その基本を、ぜひ思い出してください。消耗を避けることも、大切な養生のひとつ。気や血の巡りが良くなり、汗をかくことで邪気を追い出す効果もあったりと、中医学でも、適度に運動することは日常的に取り入れたい健康法です。しかも、秋や冬が体の内側にエネルギーを溜め込むべき季節であるのに対し、春と夏は発散のシーズン。今は運動に向いている時期といえます。一方で何ごともニュートラル、中庸であることが望ましいとするのが漢方です。激しい運動はかえって気や潤いを消耗し、健康を損ねると考えます。とくに暑さ、「暑邪(しょじゃ)」に狙われやすい夏場に運動する際は、事前の備えを忘れずに。芋や豆、牛肉など気を補う食材を摂るように心がけ、すいかやきゅうり、豆腐など陰=潤いを生む補陰(ほいん)食材を運動前に摂りましょう。テレワークの浸透などで運動不足気味の人が増えつつある昨今です。胃腸を整え、暑さに気をつけながら、無理のない範囲で。この3つを念頭に、気持ちよく体を動かしたいですね。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年7月15日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年07月09日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「辛いもの」です。暑いときほど、なぜかカレーやタイ料理など辛いものが無性に食べたくなる。そんな声をよく聞きます。これはある意味、理に適った行動なのですが、ちょっとした注意点もあります。今回は、夏の気候と辛い食べ物のお話を。中医学では、味わいは「酸(さん)・苦(く)・甘(かん)・辛(しん)・鹹(かん)」の、五味(ごみ)と呼ばれる5つのカテゴリーに分けられ、それぞれに働きが異なると考えられています。例えば甘には緊張をゆるめたり痛みを和らげる作用があり、酸とともに摂ると潤いを生んでくれるものでもあります。また、苦みは熱を冷ます効果を持っています。辛の働きはおもに、「発散させる」こと。温度も湿度も高いときは体に水分が停滞しやすく、だるさや下痢などの原因になりますが、その余分な水分を発汗で追い出してくれるのが唐辛子などの香辛料です。ピリ辛料理は、夏の体が自然と求めるものといえます。ただし、だからといって辛いものをむやみに摂るのは考えもの。中国には激辛で有名な四川料理がありますが、四川省は亜熱帯地域に属する盆地で、高温多湿な土地です。夏の過酷な気候を乗り切るために、昔から唐辛子をたっぷり使った料理が欠かせなかったのです。日本、とりわけ都市部で同じように食べるのは、少々ゆきすぎ。辛は過剰になると体に熱をこもらせ、ほてりを生じたり、潤いを消耗して乾燥体質を招いてしまいます。五味は本来、バランスを考えながら摂ることが大切です。顔の上気がなかなかおさまらない、肌がかさつく…。辛いもの好きでそんな不調がある人は、頻繁に食べすぎていないか見直しを。香辛料+補陰(ほいん)食材が。麻婆豆腐は理想の一品。辛い料理を上手に楽しむには量の加減ともうひとつ、熱を冷ましつつ陰(いん)=潤いを補給する食材を組み合わせることがコツです。代表的なのがトマトや、きゅうりなどの瓜類。豆腐などの白いものにも、補陰効果があります。そう考えると四川料理の代表格である麻婆豆腐は、実は理想的な料理。唐辛子に豆腐を合わせているうえ、豚肉も陰を補う食材です。麻婆茄子に使われる茄子も、同じく体を冷まして潤いをもたらすので、おすすめです。水分を発散させる利点を生かしつつ、ブレーキをかけてくれる食材も上手に取り入れる。そんな食べ方が、夏の辛い料理のポイントです。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年7月8日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年07月04日憂鬱な時期を、体質別養生で快適に。中医学や養生法に詳しい櫻井大典さんによる「Daily(デイリー)養生」。今回のテーマは「ほてり」です。今年も暑い夏がやってきますね。考えただけでぐったり…という人も多いのではないでしょうか。夏の暑さは漢方では「暑邪(しょじゃ)」といって、自然界に存在する「熱邪(ねつじゃ)」のひとつ。長くさらされると体に熱がこもり、ほてりやのぼせなどを生じます。涼しいところで休めばたいていの場合は対処できるのですが、このとき体を守る「気」が弱っていたり、不調があるのに無理に活動を続けると、より強力な「火邪(かじゃ)」の侵入を招いてしまうことがあります。こうなるとさらに熱がこもり、最悪の場合はオーバーヒートが起こることも。これが、いわゆる熱中症と呼ばれる状態です。実は、夏はもともと体内に熱が溜まりやすい時期でもあります。中医学では体の働きを「肝(かん)」や「腎(じん)」など「五臓」で表しますが、五臓にはそれぞれ呼応する季節があり、夏に元気になるのは「心(しん)」。心は、気や血を体に巡らせるポンプのような存在です。これが活発に働くことで熱がたくさん生産され、体にこもりやすくなるのです。天然の「白虎湯(びゃっことう)」、スイカを食後の習慣に。内側でも熱がたくさん作られるうえ、高い外気温によっても熱が増えやすいのが夏の体。熱がこもった状態が続くと、熱中症のような疾病につながることもあります。熱を溜めない養生を、早めにスタートさせましょう。まずは、体を極力熱邪にさらさないようにすることが基本です。帽子や日傘で太陽の熱をシャットアウトする、室内の温度調整が難しいときは無理をせずにエアコンを使う。どれも、夏になると必ず言われることですね。プラス、漢方的養生として心がけてほしいのは、脂っこいものや甘いもの、味の濃いものを控えること。「肥甘厚味(ひかんこうみ)」と呼ばれるこれらの食べ物は体に熱をこもらせる作用があるからです。反対におすすめしたいのがスイカ。体の熱を取るのによく使われる「白虎湯」という漢方薬があるのですが、スイカはそれに匹敵する「清熱(せいねつ)」作用があり、“天然の白虎湯”と呼ばれることも。朝出かける前や、食後の熱がこもりやすいときに口にしておくとよいでしょう。ただしキンキンに冷えたものは胃腸の負担になるので、なるべく常温に近い状態で食べてくださいね。今年の夏至は6月21日。それを過ぎるといよいよ夏本番です。熱邪を寄せ付けない養生で、どうぞ健やかに。さくらい・だいすけ漢方専門家、国際中医専門員。完全予約制の漢方相談処「成城漢方たまり」で相談を行う。『体をおいしくととのえる! 食べる漢方』(小社刊)ほか、監修書、著書多数。※『anan』2020年6月24日号より。イラスト・原田桃子文・新田草子(by anan編集部)
2020年06月17日