2020年10月10日 20:40
佐藤浩市の息子も! 主演もこなす、若手“名バイプレイヤー”たち
映画でよく見かける、指名の絶えない役者たち。映画を観るプロ、映画パーソナリティ・伊藤さとりさんの視点から、彼らが愛されてやまない秘密を考察します。
役作りは固めすぎずに監督や共演者とのセッションで作る、余裕がある役者が魅力的。
主役の脇、いわゆるバイプレイヤーとしても光を放ち、もちろん主演もできてしまう。そんな才能ある若き役者はとても多く、日々映画を観続けていると気になる役者は続々と出てきます。彼らの特徴は、現場に入るまでがっちり役を固めてくるのではなく、役の性格を脚本で深く読み解いて現場に入り、あとは監督と詰めながら共演者との温度感でセッションするというテクニックを持っていること。以前、仲野太賀くんにインタビューをした時に「演技では柔らかく相手に合わせる。演じることはリアクション、アクションに次ぐアクションという言葉もありますから」と話していたことが印象深いのですが、そういう余裕を持っていることが、どのポジションにいようが光ることができる要素のひとつだと思っています。
彼らの共通点はさらに、優しくて共感能力が高く、人がいい。そしてどういうわけか8割が昭和のイケメン顔。時代劇から現代劇まで、そんな役者が重宝されるのでしょう。