2021年1月28日 19:00
現代のチャップリンが訴える「いまの危機を止められるのは若い人だけ」
これはこの映画を撮るずっと前から思っていたことですが、このグローバル化はもはや“経済的占領”なのではないかなと。つまり、それを達成するための策略やツールが全体的にパレスチナに似てきていると僕は思っているのです。
不思議な人や出来事を引き寄せる力がある
―では、映画のなかで、監督の日常から取り入れている部分はどのようなことですか?
監督たとえば、パリのカフェに座って人々を観察していると、ふとした瞬間に「あ、これは映画に使えるな」みたいなヒントをもらうことがあります。それは人々の動きだったり、言葉だったり、という意味ですが、僕には変わった人を引き寄せる力があるみたいで、なぜか日常生活のなかで映画に使えそうな不思議な出来事がけっこう起こるんですよね(笑)。
―劇中に日本人カップルが登場するちょっと変わったシーンがありましたが、それもご自身の体験ですか?
監督そうなんですよ!私がパリで住んでいるエリアはたまたま日本人の居住率の高いところなので、いつも散歩をするところや公園に日本人が多いんですよね。僕がパートナーとよく食事をする日本食レストランも近所にありますし。
そういったこともあって、ある日普通に歩いていたら、映画のなかと同じようにいきなり話しかけられたんです。