2021年2月6日 20:10
「夜は、恋するためにつくられ…」 当代きってのモテ男が読んだ詩とは?
人間の内側から発せられ、他者と共鳴していく詩は、世の中に生まれたときから、官能とは切っても切り離せないものだったはず。古今東西の詩における官能とその味わい方を、近代詩伝道師のPippoさんに指南していただきました。
古今東西の詩で味わう、官能。
詩が本来持っている特有の性質には、官能と密接に結びつくものがある。
「もともと詩は直情的に表現するというより、比喩などを用いて思いを述べていくもの。ですから、うちに秘めた感情を歌いやすい文芸表現のひとつだと思います」(Pippoさん)
ストレートな表現ではないぶん、想像を巡らせる余白が読み手に与えられていることが、最大の特徴といえる。
「想像力だけでなく、知識や感受性などを駆使して、読み手が掴み取っていくものともいえます。それだけいろんな読み解き方があるので、5人の読み手がいたら、おそらく5通りの感じ方が存在することになり、それが詩の豊かさにつながっていく。
真剣に向き合うと、これほど面白いテキストはないですよ」
退廃的な美に耽溺する。
既成のルールや常識にとらわれず、欲望に忠実に、いつ死んでも後悔しない人生を送ること。誰もが羨みながらも恐れる生き様を体現した人が、たどり着いた境地とは。