2016年6月11日 12:00
“鳥肌が立つ”小説! 劇作家おすすめの村田沙耶香の話題作とは?
こんなに辛いのに、なんで人は恋をするんだろう? と自分を責めたくなったなら、恋とはなんぞや? というところに立ち向かってみるとよいでしょう。それは本が教えてくれます。
生きることになぜ恋愛が必要なのかを考える3冊を読書家の著名人がご紹介。教えてくれたのは、演劇作家で劇団「マームとジプシー」主宰・藤田貴大さんと、ライター、ブックカウンセラーの三浦天紗子さんです。
≪藤田さんおすすめ!≫
■『消滅世界』村田沙耶香
人工授精が飛躍的に発達し、生殖と快楽が分離した世界。ここでは夫婦間のセックスは近親相姦としてタブー視され…。未来を予言する衝撃作。「恋愛そのものがなんなのか、悩ましいわけだけれど、これを読むと、恋愛の先の先までわからなくなる。
なので、この本はいわゆる恋愛小説よりも恋愛を描いているように思ったし、ここで描かれた性とは、生殖とは。とんでもない真実のようで鳥肌が立った」。河出書房新社1600円
■『理不尽な進化 遺伝子と運のあいだ』吉川浩満
「絶滅」という観点で生物の歴史を眺め、進化論の秘密を明らかにする“知的エンターテインメント”。「読むたびに、新しい角度を発見して考え耽ってしまう。