2021年6月19日 21:10
癒される~! 益田ミリが漫画『スナック キズツキ』に込めた思いとは?
癒しのポイント2
自然と吐露できる心地よさ。
「なぜ今こんなことを!?」と思うようなアクションを通して、来店者は素の状態に。「そのためにはママも素でいることが重要で、お客と一緒に歌ったり、踊ったりするときにも躊躇してはいけないと思いました。『あなたのことを私は絶対に笑ったりしない』という強いメッセージが必要ではないかと」
癒しのポイント3
前の物語で傷つけた側の人が次の物語で傷ついた主人公に。
惣菜屋でクレームを言ったカホは、販売員のアダチさんを傷つけた人として登場するが、その後、息子に言われたひと言で傷ついた主人公としても再び登場する。「傷つかず、傷つけずになんて仙人のようには、なかなか生きられないもの。ただ自分が傷ついたときに、自分も誰かを傷つけているかも、と思うことはできるかもしれません」
『スナック キズツキ』都会の路地裏にあるらしい、傷ついた者しかたどり着くことのできないスナックが舞台のオムニバス。共感が心の救いになる、7年ぶりの描き下ろし漫画。小社刊1430円
ますだ・みりイラストレーター。本誌連載中の『僕の姉ちゃん』(小社刊)はシリーズ第4巻まで発売中。近著に『沢村さん家のたのしいおしゃべり』(文藝春秋)