2021年7月30日 22:10
森崎ウィン「僕を通じてミャンマーのことを知ってもらえたら…」
少し潤んだような黒目がちの瞳。黙してそこに佇んでいると、深い思案に暮れているよう。しかし話しだすと一転、人懐っこく快活な笑顔をのぞかせ、ときおり自分の発した言葉に大爆笑することも。落ち着いているようなのに子供っぽくて、無邪気だけれど思慮深さも持っていて、とびきりチャーミング。それが森崎ウィンさんだ。
できることを全力でやっていくことで、いずれ恩返しになればな、と。
――昨年、映画『蜜蜂と遠雷』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞され、いまやドラマに映画に引っ張りだこな印象です。そんな状況をどう捉えていますか。
昨年、コロナ禍で1か月半くらい何もない時期を過ごして、いま仕事をいただけるありがたさを、より感じるようになりました。しかも、いま故郷のミャンマーの情勢が不安定で、向こうにいる家族は明日はどうなるかわからないという状況にあります。それを考えると、いま日本で何不自由なく暮らしていること自体も、当たり前ではないんだなと感じていて…。
――ご自身のSNSでも、ミャンマーで起きたクーデターに関するニュースをシェアしていますね。
最初は悩みました。俳優やアーティストとして活動している僕が、いまこういうニュースを発信することで、そのイメージがついてしまわないか。