2021年7月30日 22:10
森崎ウィン「僕を通じてミャンマーのことを知ってもらえたら…」
どうしたら陽の当たるところに行けるんだろうって。実際、自分がこの仕事に向いてないんじゃないかと考えた時期もありました。でも映画がクランクアップしたとき、監督が「また現場で会おう」って言ってくれて、この仕事を続けていていいんだと思えたんです。それまで何を頑張ればいいかわからないと思っていたけれど、純粋に目の前のことを誠実にやればいいと思えたし、自信にもなりました。
――出演が決まったとき、プレッシャーとかはありました?
ハリウッドなんて右も左もわからない状態で、感じる何かもなかったです。逆にプレッシャーを感じたのは映画が公開されてからですね。“世界的巨匠が監督の映画のメインキャストのひとり”で、“世界を経験した俳優”。周りが、一体どんなお芝居する子なの?って見てるんじゃないかって勝手に思い込んで、自分で自分を追い込んで苦しめていたんですよね。
――いまは開き直れている?
あるとき気づいたんですけれど、新しい現場に入れば、続編をやらない限りはつねにゼロからの役作りなんですよね。自分についた肩書に見合う人になろうと背伸びするなんて意味がなくて、結局は、努力して一個一個を着実にやって、自分で自分を認めていくしかないのかなって。