くらし情報『“邪教の子”が示す本当の意味とは…ニュータウンに蔓延る、新興宗教を描く小説』

2021年10月25日 22:10

“邪教の子”が示す本当の意味とは…ニュータウンに蔓延る、新興宗教を描く小説

新興宗教が根を下ろしたニュータウン。そこで起きた愚行と悲劇とは。澤村伊智さんによる、小説『邪教の子』をご紹介します。
“邪教の子”が示す本当の意味とは…ニュータウンに蔓延る、新興宗教を描く小説


「この作品では最初から細かめのプロットを用意したんですね。前半は構想通りでしたが、後半に入って『もう一声』みたいな編集者さんからの要望がたくさん来て(笑)。それで後半はがらりと変えたんです」

澤村伊智さんの『邪教の子』は、パキッとした二部構成になっている。前半は知恵と勇気で囚われの姫を救い出す子どもたちの冒険譚。ニュータウンに越してきたばかりの茜が新興宗教〈コスモフィールド〉にすがる親から虐待されていると思った慧斗は、同級生の祐仁らと共に、茜を救い出そうと試みる。

だが後半、物語はがらりと様相を変えるのだ。テレビディレクター矢口が、〈邪教「大地の民」〉の元信者と出会って取材する糸口をつかみ、団体に接近。思いがけない事実が次々と明るみになっていく。

「新興宗教を脱会した人の本など読むたび、子どもが犠牲になっていると感じ、そういう部分は避けられないと思ったんですね。また、カルトのような特異な組織は外からどう見えるのか。これは話題になったドキュメンタリー『ハイパーハードボイルドグルメリポート』のディレクターさんの著書にかなり触発されました。

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