2021年11月23日 20:10
人気脚本家・中園ミホ「ドクターXのプロデューサーとの相性は…」大ヒットの意外な理由
中園『やまとなでしこ』もですし、その次のヒット作『花子とアン』も空亡期に書いた作品です。『やまとなでしこ』を書いているときなんて、本当に苦しかった。トラブルも多かったし、プロデューサーからの要求も高くなっていたし、絶対に妥協できなくなっていて。でも、ちょっと厳し目のことが起きる状況で作ったもののほうが、ヒットするんです。現場のスタッフやキャストを含め、みんなの化学反応によって大勢の人の心を動かす作品ができあがる。だから私にとって、空亡期はすごく大切な時期になっています。
どんな人と出会うかで、その後の人生が変わる
――空亡期の過ごし方以外に、本書で印象的だったのが「人との出会い」です。生きていると本当に大勢の人と出会いますが、その中に人生を左右するような出会いがあるんですよね。
中園さんにとってのそれは、やはり林真理子さんでしょうか。
中園林さんはただただ楽に過ごせるような関係ではなくて、ちょっと厳しい先輩のような存在なんです。まだ出会ったばかりの頃、ぐーたらお酒を飲んでいたら電話をいただいて、「中園さん、常に高みを目指さなきゃだめよ」とお叱りを受けて酔いが覚めちゃうことがありました。