2021年12月7日 19:00
「魔法を見ているような気分だった」英国の鬼才を虜にした若手女優の魅力
エドガー・ライト監督
2017年に『ベイビー・ドライバー』で多くの観客を熱狂させ、世界中の映画ファンが新作を待ち望んでいたライト監督。本作では現代と60年代を行き来するタイムリープ・サイコ・ホラーを完成させています。そこで、物語が誕生したきっかけや撮影秘話について、語っていただきました。
―まず本作の着想はどこから得たものなのか、教えてください。
監督そもそも僕は、昔から60年代に取りつかれているようなところがあるんです。きっかけは両親が60年代の音楽のアルバムをコレクションしていたからでもありますが、両親は兄が生まれてから音楽を聴くことをやめてしまったため、70年代以降の音楽が家になかったんですよね(笑)。そういったことから60年代の音楽にハマり、徐々に映画やアート、ファッションを通して60年代への思いが強くなって行きました。
―では、男性の主人公を多く描いてきた監督が、2人の女性を主人公にしようと思ったのはなぜですか?
監督60年代を舞台にしたこれまでの映画では、小さい田舎の町から大きな夢を抱いて都会に出てくる若い女性が、どこか罰せられるように描かれている作品が多いと感じていました。