2021年12月10日 19:00
「日本人は僕のアイドル」フランス人監督がいまの日本人に伝えたい思い
本当に鬼みたいだったと思いますか?」と言って笑っていました。
―とはいえ、練習風景を見るとかなり過酷なので、選手は監督に対して反発しているのかと思っていましたが、みなさんが大松監督を父親、もしくは彼氏のように慕っていたとおっしゃっていて驚きました。
監督そうですね。ただ、なぜ彼女たちがそう思っているかというと、強くなるために厳しい練習をするのは当然だと感じていたからなんです。彼女たちも納得したうえでトレーニングを受けていましたし、監督と選手がお互いに信頼し合っていたからこそ、健康的な関係を築けていたんですよね。それは話を聞いて、初めてわかったことです。
ただ、海外のメディアでは批判的な見方もあり、特にアメリカの記者からは「女性にそんなことをしてはいけない」といった意見があったと聞きました。でも、僕からすると、「男性ならOKだけど、女性だからダメ」というのは女性の尊厳を汚しているように感じて、苛立ちを覚えたことも。
なぜなら、その記者の言葉の裏には、「女性は家で家族の世話をしていればいい」といった意図があったからです。
僕は女性でも高いモチベーションと熱意を持ち、納得しているのであれば、自分たちが望むトレーニングを受ける権利があると思っています。