2022年1月10日 19:00
奇跡の99歳…! 現役アーティスト柚木沙弥郎の“ワクワク感あふれる”作品たち
柚木さんは72歳のとき、はじめての絵本を刊行。その後、ジャズピアニストの山下洋輔さんや、詩人の谷川俊太郎さんと一緒に本を出したり、宮沢賢治の絵本原画を担当したり、絵だけでなくお話も自ら手がけたりと数多くの本を出版しています。
会場には、約80点の原画を展示。シカやネコなどの動物たちが楽しそうに飛び跳ねていたり、生き生きとした人物が描かれていたりして、見ているだけでワクワクします。
学生時代に戦争を経験された柚木さんには「戦火に散った友人たちの分も、自分は何かしなくてはいけない」という想いが常にあるそうです。どの作品からも、柚木さんの“丁寧に生きる”というメッセージが伝わってくるようです。
作家本人が感動…!「布の森」
もうひとつの見どころは、約50点の染色作品が天井からつるされた「布の森」。
柚木さんの作品は、初期のころは人物や動物などの模様が多く、近年では抽象画風のデザインに変化。
会場には、幅広い年代の作品が集まっています。
この空間に入ると、色とりどりの布に囲まれ、まさに森の中にいるような感じ。ダイナミックな展示に圧倒されます。床に敷かれている白い砂利も、作品をより美しく幻想的に引き立たせていて、展示室を歩いていると美術館にいることを忘れてしまいそうです。