2022年1月13日 20:40
元ボート難民の映画監督が語る実体験「30年ぶりの祖国では奇妙な感覚に襲われた」
とはいえ、日本のみなさんならこの作品が持つ静けさをわかってくれるのではないかと思っています。
―それでは最後に、映画監督として今後どのような作品を手掛けていきたいのかを教えてください。
監督いつも同じ質問を自分自身に投げかけているのですが、なかなか言葉にするのは難しいなと感じています。ただ、これからも自分が惹かれるようなストーリーを語っていけたらいいなと。あとは、自分らしい掘り下げ方で、いままでにないような映画を作りたいとも思っています。
そういったことをつねに模索し、努力を続けているところです。まだどんなストーリーを描きたいかということをはっきりとは言えませんが、本作同様にアイデンティティというのは自分のなかでも大切なテーマとしてこれからも向き合い続けていければと考えています。
悩める心に癒しと希望を与えてくれる
静かでありながら、観る者に強いメッセージを突きつけ、深い味わいのある本作。
多くの人が「自分とは何者か?」という葛藤を抱えるなか、心に寄り添ってくれる1本となるはず。活気あふれるベトナムの景色を眺めながら、自分のなかに湧き上がる思いを噛みしめてみては?
取材、文・志村昌美
心が震える予告編はこちら!
作品情報
『MONSOON/モンスーン』
1月14日(⾦)