くらし情報『それぞれの正義が交錯…巧みな脚本・演出・芝居が集結した、映画『さがす』』

2022年1月24日 21:10

それぞれの正義が交錯…巧みな脚本・演出・芝居が集結した、映画『さがす』

と問いかけるシーンがあるが、視聴者自身の価値観をも問うような強烈な余韻が残る作品でもある。

片山監督はポン・ジュノ監督作品等で韓国の撮影現場を経験したことで「日本の映画監督に足りないのは時間」という持論を抱くようになり、『さがす』はこの規模の作品では異例の約2か月という撮影期間が設けられた。それによりひとつひとつのシーンに多くの時間がかけられ、丁寧な作品作りができたという。そういった日本映画の現状に危機感を持ち、業界全体を底上げし未来に繋げようという気概も『さがす』には宿っている。

それぞれの正義が交錯…巧みな脚本・演出・芝居が集結した、映画『さがす』


『さがす』ある日、父は娘に「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と告げて姿を消す。監督・脚本/片山慎三出演/佐藤二朗、伊東蒼、清水尋也ほか1月21日より全国順次公開。©2022『さがす』製作委員会

※『anan』2022年1月26日号より。
文・小松香里

(by anan編集部)

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