くらし情報『「日本とイランの映画には共通点がある」イランの気鋭監督が語る日本の影響』

2022年2月16日 19:30

「日本とイランの映画には共通点がある」イランの気鋭監督が語る日本の影響

そういう意味もあり、白い牛を無実で処刑される人のシンボルにしたいと考えました。

モガッダム監督娘のビタをろう者にしたのは、イスラムの女性たちの声が世界や権力者に届いていないこと、そして彼女たちの声が聞こえないものとされていることを意図したかったからです。あと、ミナが口紅を塗るシーンが2回ありますが、そこで表しているのは、彼女が芯の強い女性であること。彼女の強さや自身を鼓舞する気持ちを表現するためのメタファーとして入れています。

サナイハ監督そのほかにも、今回は建築の要素を効果的に使っており、特にこだわったのは、窓やドアのフォルム。それらは登場人物たちに新鮮な空気が吹き込むような造りになっていますが、そこでは彼らがつかもうと手を伸ばしている“自由への道のり”を意味しています。

これらのメタファーは、日本文化や文学のなかでもよく見られるものだと思いますが、イラン文化でも同じようなところがあるので、こういったテクニックを自分たちの映画にも用いたかったというのが私たちの意図です。―また、本作ではイランのシングルマザーが置かれている状況に驚かされました。
国際的に活躍されているモガッダム監督は、どのような思いでミナ演じられましたか?

モガッダム監督本作では、物語とともに「イランで女性として生きることはどういうことなのか」

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