2022年3月30日 20:00
SNSの危うい落とし穴… 誰にでも起こりうる問題を突き付ける話題作【イラン】
そこは、僕自身ではなくて、ラヒムとして一番つらい瞬間だったと思います。
SNSで正義の意味が変わることは最悪のケース
―心が引き裂かれるような非常に印象的なシーンでした。また、ラヒムという人物のとらえ方については観る人によって、英雄か、それともペテン師かにわかれると思いますが、アミルさんはどのように受け止めましたか?
アミルさん僕はラヒム自身ですよ。ということは、自分で自分のことをペテン師とは言わないですよね(笑)。
―確かにそうですね。劇中でも描かれているように、ラヒムという人物を判断するうえで大きく関わってくるのが、ソーシャルメディアの存在。ソーシャルメディアの登場によって、社会が求める正義や英雄像が変化しているのと感じることもあるのでは?
アミルさんそうですね。ただ、ソーシャルメディアによって正義の意味が変わってしまうというのは、最悪なケースだと思っています。
とはいえ、すでに僕たちの生活はSNSと深く関係していますから。正直言って、これはあまり喜ばしいことではないと感じています。
―良くも悪くも、ソーシャルメディアには人生を変えてしまうほどの力があると思いますが、ご自身はソーシャルメディアとどのように付き合っていますか?
アミルさん僕はもし自分が俳優ではなかったら、ソーシャルメディアとはまったく関わっていなかったかもしれません。