2022年4月20日 19:30
フランスを代表する女性監督が説く「人の弱さは“武器”に変えることもできる」
とはいえ、私が映画を作る際、最初に何かをテーマとして掲げているわけではないので、出来上がった作品に対して観る方が興味を持ってくださればいいと思っています。つまり、私が先に何かを意図しているわけではありません。
劇中では、クリスがトニーと会話をしていくなかで徐々に変化し、芸術的な面において自分を解き放っていくようなところがありますが、初めは弱さのある女性だった彼女がだんだん強さを身に着けていく過程を感じていただいたらと。この作品を映画化するまではかなり時間がかかりましたが、こういう形で作り上げることができてよかったです。
日本を理解するために、次回は長く滞在してみたい
―話は変わりますが、日本についても少しお聞かせください。監督はこれまでに何度か来日されたことがあると思いますが、日本での印象深いエピソードなどはありますか?
監督日本は大好きなんですが、いつも仕事で行くので、滞在日数が毎回3~4日ほど。あまりにも短すぎるので、私にとってはそれがすごくフラストレーションです。実際、初めて日本に行ったときには、ちょうど子どもが生後数か月のときだったので、1日中インタビューを受けながら授乳もしていて、ゾンビみたいになってしまった強烈な思い出もありますよ(笑)。