2022年7月11日 18:10
志尊淳「NODA・MAPに参加するまで、僕、ずっと仕事100%で生きてきたんです」
演出家。初演時、その野田さんから要求されたのは舞台上を駆け回ること。
「なんでこんなに走れって言われるんだろうと思っていたんです。でも周りから、走る姿に若い青春感や疾走感、キラキラ感を感じたと言われて、言葉以外の肉体で表現できるものがあるんだと知って。僕は先輩方のように意見が言えないけど、走ることで役を少しでも広げることができたかなと思っています」
志尊さんが演じた若き日の瑯壬生(ろうみお)の“それから”を演じたのは上川隆也さん。
「上川さんの瑯壬生を見たとき、誠実さがものすごく伝わってきたんですよね。僕の瑯壬生は、まだ理性が伴っていなくて荒々しさがあるんですが、その後の後悔があって上川さんの瑯壬生にたどり着く。その道筋を作るうえで、人との対峙の仕方など“誠実さ”が僕の中で重要なキーワードになっていました」
初演から3年。
再演への気負いはない。
「海外ツアーをやらせていただけるのは嬉しいですが、今回はこう見せていきたい、みたいな意気込みはないです。へんに構えたり気負ったりせず、あくまでも楽しくやることを目標にしたいです。NODA・MAPに参加するまで、僕、ずっと仕事100%で生きてきたんです。