2022年7月19日 19:10
聴けば聴くほどクセになる!? 謎の男・マハラージャン、最新アルバムの“こだわり”
「いいアレンジやメロディができるとああこれはちゃんとしなきゃって思うんです。そのまま“かっこいい”だけでアウトプットするのは僕の中で何か気が利いてない感じがしてしまう。そこに僕の感情とか気持ちの体重が乗ってない気がして。他の人には出せない自分の言葉にすることで“ちゃんとできた”ってやっと思える。『君の歯ブラシ』もサビのフレーズは使いたいと決めていたんです。それに合わせてかっこいいベースラインとメロディが完成したときにキター!と嬉しかったです」
恋の始まりの歯がゆい感情を「鼻の奥に米がいる状態」と歌ったかと思えば、テレビから飛び出して会いに行きたいほどの感情を「貞子」に委ねるなど、マハラージャンの編み出す言葉は新鮮な驚きがありつつも、実感があるからこそ誰しも共感できる普遍性を持つ。だから繰り返し聴いてクセになるのだ。
「でも正直、もうちょっとありきたりのほうが売れたかもしれませんが(笑)。
とはいえ、自分を信じてこの方向で進んでいきたいと思います」
『正気じゃいられない』。「その気にさせないで」「君の歯ブラシ」など全10曲。CDパッケージのみボーナストラックで山下達郎のカバー「BOMBER」