2022年9月16日 21:00
原田美枝子、菅田将暉とは「大変な現場を共に戦っていく同志みたいな感覚でした (笑) 」
作品の邪魔になるのが一番困るので。
――息子を演じられた菅田将暉さんとのやり取りはいかがでした?
正直、最初の頃は撮影が本当に大変でした。監督のこだわりで、1シーン1カットで撮影していたんですが、とにかく全然OKをくれないものだからテイク数がものすごく多くて、私はヘトヘトになりながらやり続けた感じです。川村さんは最初から長回しで撮りたいと決めていらしたんですけれど、そこに固執しすぎちゃうと逆にうまくいかないんじゃないかという不安がありました。でも途中から、監督はいわゆるわかりやすい芝居を超えたところに滲む何かを撮りたくてそうしたんだなとわかってきて。監督を信頼していいんだと思ってからは楽…ではないけれど、よかったです。ただ、そこに辿り着くまでが大変だったので、菅田くんとは大変な現場を共に戦っていく同志みたいな感覚でした(笑)。
――原田さん自身は、この作品のどこに魅力を感じられましたか?
この年齢になると、おばあちゃんとかお母さんという若い人を優しく見守る役柄が多くなってくるんです。
でもこの『百花』は、理想的な母親像から一歩踏み込んで、シングルマザーである百合子の背景…ひとりの女性として生きてきた姿が描かれているのが面白いなと思います。