2022年9月24日 18:10
天童よしみ「これがヒットなんだ」 50年の歌手人生を振り返る
若い人たちは信じられない光景かもしれませんがスナックキャンペーンですよね。一日でビルの中にあるスナックを片っ端から訪ね、「こんばんは、天童よしみです」と挨拶をして歌う。みなさん、歌を聴きに来てるスタンスじゃないんですが、飛び込みでかなり売りました。一回聴いただけで、10枚ちょうだい、20枚ちょうだいって。次第に、通りのあっちこっちから「道頓堀人情」が流れ、“道頓堀人情アワー”みたいになって(笑)。「これがヒットなんだ」と、みんなで喜び合いました。
――1993年には『NHK紅白歌合戦』に初出場されます。
天童:しばらく大勢の歌手の中にポンとはまっているような状態で、ずっとこのままなのかなと思っていた時期があったんですけど、親衛隊のような天童よしみのファンがついてくれたんです。
必ず10人くらいで移動して、後を追いかけて応援してくれるような。その人たちから、「よしみちゃん、僕らのお願い聞いてくれる?一回でいいから紅白に出てほしい。よしみちゃんが紅白のステージで歌う姿を見たら、僕らも応援した甲斐があるやんか」って。さらに、やしきたかじんさんが、自分の深夜番組の中で天童よしみを紅白に出す会というものを作って応援してくださった。