2022年10月2日 20:00
なにげない日常を三十一文字でポップに表現! “現代短歌”の楽しみ方
短歌botなどは読み手も短歌を身近に感じられますし、バズるような作品は、短歌であることを意識せずに反応している人も多いのかもしれません」
SNSで興味を持ち、次のステップとして好きな歌人を見つけるのであれば、アンソロジーを。
「東直子さんほか著・編集『短歌タイムカプセル』や山田航さん著・編集『桜前線開架宣言』などのアンソロジーや解説書で自分の好みを知ってから歌集を読むのもおすすめ。さらに自分でつくると難しさもわかりますし、短歌の読み方も変わってくると思いますよ」
“現代短歌”とは?
まずは基本の定義を知るところから。歌人の瀬戸夏子さんが、現代短歌の特徴を映し出す代表的な短歌をピックアップ。
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
俵万智『サラダ記念日』(河出文庫)P.127/河出書房新社1989年
終バスにふたりは眠る紫の〈降りますランプ〉に取り囲まれて
穂村弘『シンジケート[新装版]』P.80/講談社2021年
こんなにもふざけたきょうがある以上どんなあすでもありうるだろう
枡野浩一『毎日のように手紙は来るけれどあなた以外の人からである枡野浩一全短歌集』P.7/左右社2022年
好きだった世界をみんな連れてゆくあなたのカヌー燃えるみずうみ
東直子『青卵』(ちくま文庫)