2022年12月30日 21:00
遊び心あふれる、北斎の謎かけに挑戦! 企画展「北斎かける百人一首」が開催
一見風景画のようでも、さまざまな「絵解き」のポイントが潜む。
「〈冨嶽三十六景〉〈諸国名橋奇覧〉の錦絵でも、北斎は風景や人々の暮らしをそのまま描くのではなく、対象物の多様な見え方、変化の過程、構図の面白さに重きを置いています。本作でも構図の面白さや言葉遊び、歌人を思わせる人物を登場させるなど、絵の面白さを重視しています」
北斎の謎かけに挑戦するには?
「まず、絵の中で不思議に思うところを探してみてください。一番に気になったものが絵を読み解く鍵になっている可能性が高いです。歌や歌人のイメージと照らし合わせ、自由に想像しながら鑑賞すると、より楽しんでいただけると思います」
北斎最後の大判錦絵シリーズ23図が集結!
《千早振神代もきかす龍田川からくれなゐに水くゝるとは》が主題。竜田川の景観を楽しむ人々の表情や動きに焦点をあてて描く。
葛飾北斎「百人一首乳母か絵説在原業平」すみだ北斎美術館蔵(後期)
《花の色はうつりにけりないたつらにわか身よにふるなかめせしまに》が元に。桜の花に手の込んだ技法が使われているのにも注目。
葛飾北斎「百人一首うはかゑとき小野の小町」すみだ北斎美術館蔵(前期)