地方都市の飲食店と人間模様を描く。食をテーマにした、ごはん小説が登場
「とんかつや米粉パンの話もそうですが、今回は食べられない人、食べたくない人も出しました。食は“いいもの”と扱われがちですが、それを楽しめない人だっている。食に価値を感じる人と感じない人をどう繋ぐか、ということもこの本のテーマのひとつでした」
それぞれの理解や発見が、人と人の結びつきに繋がっていく。
「今回は、未来への願いだったり、希望だったりをこめたつもりです」
行成薫『できたてごはんを君に。』名物かつ丼の誕生秘話、脱サラ夫婦のカフェオープン前夜、ラーメンのレシピ探し、米粉パン研究…。魅力的な人物が続々登場のごはん小説。集英社文庫726円
ゆきなり・かおる2012年『名も無き世界のエンドロール』(応募時「マチルダ」を改題)で第25回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。’21年『本日のメニューは。
』で第2回宮崎本大賞受賞。
※『anan』2023年1月18日号より。写真・土佐麻理子(行成さん)インタビュー、文・瀧井朝世
(by anan編集部)
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