竹野内豊は『イチケイのカラス』入間みちおに似ている? 斎藤工&向井理が明かす
斎藤:僕も、新参者の強みみたいなものはある気がしていて、ドラマにあまり引っ張られずに、ここからまたこの作品がスタートするという意識で参加しました。ヒゲ弁護士なんで(笑)、みちおに似せたわけではないですが、坂間さんが見る景観の中に映ったらいいなとか、鵜城とは逆に、その辺にいるような親しみやすい方向に差別化できるように見せましたね。
――この映画の楽しみ方を、ぜひ。
向井:シリアスな部分や謎解きなど、伏線が見事に繋がる瞬間は、本当によくできたエンターテインメント。一つの音楽を聴いているような流れで、緩急があって心地よいリズムで観られると思います。
竹野内:撮影監督は『ドライブ・マイ・カー』を撮った四宮(秀俊)さんで、映像がとても綺麗。また監督の田中(亮)さんは、役者一人一人の個性を引き出すのがすごくお上手でした。スケール感がアップして、ドラマファンの期待を裏切らない内容になっています。
斎藤:四宮さんの映像と、田中さんの作風って相反するようですが、空間の奥行きや湿度みたいなものが見事に捉えられていた。スクリーンの向こう側で繰り広げられる、司法の華やかな世界というよりローカルエリアで起こっている事情をテーマに、地続きでしっかり見られるはず。