秦 基博「ピカソの言葉がずっと心の中にありました」ニューアルバムの礎
3年3か月ぶりとなるアルバムですが、いつ頃から制作されていましたか。
2021年の秋ぐらいから、本格的にアルバムに向けた曲作りを始めました。
――タイトルは、ピカソの残した言葉からつけたそうですね。
以前から、すごく好きな言葉だったんです。いろいろなことを成し遂げてきたピカソほどの人が、晩年に「ようやく子どものような絵が描けるようになった」という言葉を残していて。子どものように無垢で無邪気で自由な表現が、さまざまなことを経験した先にあるんだとすれば、それは音楽を作るうえでも、ひとつの指針になるといいますか。自分でも、そんなふうに自由に音楽をより表現できたら楽しいな、という思いをずっと持っていました。
だから、そのピカソの言葉が心の中にずっとあって、今回のアルバムを作るうえでのコンセプトにもふさわしいと思ったんです。
いまの自分の思うままに、やりたいことを1曲ずつ突き詰めた結果、思い描いたアルバムが出来たと思います。
――既発曲としては、2022年のテレビ朝日系木曜ドラマ『六本木クラス』挿入歌「残影」や『映画ざんねんないきもの事典』主題歌「サイダー」も収録されていますね。
「残影」