yama「新曲の『機動戦士ガンダム 水星の魔女』主題歌は自分と対話して歌っています」
最近は、歌を表現するときに、どれだけ感情を込められるかを意識して歌っていますね。
――「slash」は、直訳すると「斬りつける、一撃」という意味もあります。歌詞のサビで「slash your tears away(あなたの涙を切り捨てて) もう 逃げることはしない」と歌う部分に強さを感じますが、歌詞の世界観に入って、歌うこともありますか。
そうですね。けっこう感情移入しています。もちろん「ガンダム」という作品があるうえでできた楽曲ですが、自分でも歌の言葉に共感することも多くて。自分自身に向けて、自分と対話をしているようなイメージで歌っています。この歌詞に「お前が嫌いだ」と歌う部分があるんですが、その“お前”は“自分”であり、自分に向かって言っている言葉。
すべて自分との葛藤が言葉に表れているなぁと思って、すごく感情移入して歌っていますね。
「slash」という言葉だけだと、斬りつけるような残虐な言葉に聞こえるかもしれないですが、それは必ずしも人に対しての意味ではなく、自分の中にある弱さや逃げている部分に対してだと思っていて。前へ進むために、そういった部分を斬っていくというイメージです。