終活をする92歳女性から最後のお願い…タクシー運転手を巻き込んだ予想外の結末【映画】
実際、アドリブもたくさんありましたし、2人で演技をすることに彼らが喜びを感じているのもわかりました。彼らには“共犯関係”のようなところがあったと言えるかもしれません。
厳しい人生でもポジティブに生きる姿に感銘を受けた
―もともとおふたりは同じ北部出身ということもあって意気投合したそうですが、監督も北部のご出身なので、そういう部分で絆が深まる部分もあったのでしょうか。
監督それはありますね。日本でも同じだと思いますが、地域によって文化は異なるので、フランスでも北部と南部では生活のスタイルがまったく違います。たとえば、北部では太陽が少ないので家にいることが多く、その代わりにお互いに家に招き合って一緒にコーヒーを飲んだり、おしゃべりを楽しんだりするのが好きです。逆に南部では太陽が多いので、外で過ごす時間が長くなる傾向があるように思います。ある意味、この映画は北部出身者のつながりから成り立っている映画と言えるかもしれませんね。
―なるほど。また、劇中のマドレーヌが発する言葉にはどれも重みと説得力がありましたが、監督自身に響いた言葉があれば教えてください。
監督「人は微笑むと若返り、怒ると老ける」