小6で親に黙って芸能事務所の面接を受け…桜井ユキ、夢を追って進み続けた軌跡
反対されても始めたことに対しての親への意地が、くじけそうになった時の支えの半分になっていました。もう半分は、役者になるんだという純粋な想いでしたね。
――そもそも、小学3年生で俳優になりたいと思ったとか。
桜井:そうなんです。小学校の文集か何かに「将来は女優になる」と書いていました。ただ、ドラマをすごく見ている子供でもなかったですし、親がたくさん映画を観る環境で育ったわけでもなくて、きっかけがはっきりとあったわけでもないんです。でも、小学6年生の頃に地元の芸能事務所に応募して、親に黙って面接を受けに行きました。当然ですが、「ご両親とお電話で話さないと」ってことで、すぐにバレて「何やってんだ!」と怒られました(笑)。
――子供の頃の夢を叶え、入ったお芝居の世界はいかがでしたか?
桜井:見事なまでに心が折れました(笑)。お芝居がまるでダメだったんです。当時のマネージャーさんが、ワークショップである戯曲を読む私を見て、肩を落として部屋から出ていきました。感想を聞いたら「とても表には出せない。僕がOKを出すまではオーディションも受けさせない」と…。宣材写真も撮ってもらえなかったんです。演出家の石丸さち子先生のもとで基礎を学び、舞台に出させていただくようになってから半年くらい経って、ようやくオーディションOKが出ました。