小6で親に黙って芸能事務所の面接を受け…桜井ユキ、夢を追って進み続けた軌跡
役者は演じる役柄が違えば、やることも全然変わるので、楽しいですし、飽きることが全然ないですね。
――役作りはどんなふうにしていますか?
桜井:私はリアリティを優先したいので、ゼロの状態から演じるのは難しいと思うんです。自分と役との共通点を手繰り寄せて、細かく繋いで落とし込んでいきます。
――そうした役作りをするようになったのはなぜでしょう?
桜井:若い頃は“私はこういう人です”ってキャラをガッツリ固めていたんです。そんな私を見抜いた石丸先生が「いつもニコニコしてるけど、自分のことかわいいとでも思ってるの?」と仰ったんですよね。人に気に入られたくてする愛想笑いはやめなさいと、それまでの自分を否定されたような気持ちになりました。その一方で、それまでの自分がまっさらの状態に戻った感覚があって、すごく楽になれたんです。それ以来、いろんなオーディションを受けながら、実は自分でも知らなかった面があると感じることが増えてきて。
突飛な役であっても、自分の中にもそういう面があるかもしれないと思うようになりました。
――それで、まったく違うタイプの役を演じ分ける振り幅が生まれるんですね。
桜井:『真犯人フラグ』で個性的な役を演じさせていただいたのですが、あれが私の本性かもしれません(笑)。