次期直木賞、大本命作品も! 歴史・時代小説&新鋭作家のおすすめ作品を紹介
(吉田さん)
「おふたりに先駆けて芸道・時代小説を手がけた大島真寿美さんの『渦』もぜひ。浄瑠璃作者・近松半二の生涯を描いた作品で、人形浄瑠璃の世界を知る一冊としても」(三浦さん)
デビュー作の完成度がすごい!大型新人の台頭。
生の息吹の混沌と鮮烈。これが現代高校生の声。
『ビューティフルからビューティフルへ』日比野コレコ
死にたくなる気持ちに抗う高3の静とネグレクト家庭育ちのナナ。ナナは駅前で声をかけてきた若い男・ビルEを〈ことばぁ〉という老女の家に連れていく。静、ナナ、ビルEの3人はことばぁから出される宿題を通して自分を見つめ直す。1540円(河出書房新社)
少女の葛藤と成長を描く青春譚。
『ちとせ』高野知宙
舞台は明治5年の京。天然痘で失明の不安を抱えた少女・ちとせは俥屋の跡取りと出会い、京で見聞を広げていく。景色や人々を目に焼き付けながら、やがて三味線の名手となったちとせは大きな舞台に立ち…。京都文学賞中高生部門最優秀賞受賞作。1760円(祥伝社)
各文学賞への応募が軒並み増加し、新人らしからぬ高水準の作品が続々誕生している。
「某新人賞の選考委員いわく、ステイホーム期間のおかげで時間をかけて推敲した結果か、最終候補の全体的なレベルが上がってきている、と。