上演時間計約8時間の一大戯曲! 山西惇、キャストは全員「演劇にイカれてる人たち (笑) 」
2部構成で上演時間計約8時間。怯むのもむべなるかな。でも、一見小難しそうな話なのに、観始めたらなんだか引き込まれて思いもよらないところにたどり着く。『エンジェルス・イン・アメリカ』はそんな作品だ。とはいえ、上演するとなったら作り手側は生半可な覚悟じゃできないはず。それが今回上演されることになった。しかもキャストはフルオーディションで選ばれた面々だ。
数々の賞に輝いた一大傑作戯曲に“演劇にイカれた”俳優たちが集結。
「同じ企画で上村聡史さん演出のフルオーディションで上演された舞台『斬られの仙太』を観た時、俳優さんたちの熱量の高さに驚かされたんです。全員がこれをやりたいと思って集まった人たちで、観ていてもそれが伝わってくる。今はキャスティングありきの作品が主流だけど、そうじゃないところからお芝居を作るっていうことがあっていいし、そこに参加したいと思ったんです」
山西惇さんといえばドラマ『相棒』などで活躍する人気俳優。それでも敢えてオーディションに参加することに抵抗はなかったのだろうか。
「一次審査の最初に言われたのが、主催側が俳優をオーディションする場であるのと同時に、俳優側もこの企画や主催側をオーディションする時間でもあると思ってください、と。