池松壮亮「全部かわいい」佐藤浩市の息子・寛一郎に対する特別な想い
モノクロであれだけ着物が似合って絵になる方は、ほかにいないと思いました。
ーー劇中、中次と矢亮として、軽妙なやり取りを繰り広げているおふたりですが、お互いの印象を教えてください。
寛一郎さん僕が10代でまだ役者を始める前に、壮亮さんと初めてお会いしました。その後、お会いする機会があるたびに「調子はどう?」と聞いてくれて。壮亮さんの演技の素晴らしさは知っていたので、共演が決まったときは嬉しさと同時に緊張感も抱きました。
池松さん僕は佐藤浩市(寛一郎さんの父親)さんとは共演回数が多く、いつもたくさんのことを教えてもらいながら育ってきたような感覚があるので、寛に対する想いはどうしても特別なものがあります。まるで親戚の子と共演しているような感覚です。
もともとの関係値を利用しながら、かけがえのないパートナーを愉快に作り上げていけたらいいなと思いました。
ゴドー(劇作家サミュエル・ベケットによる戯曲『ゴドーを待ちながら』の登場人物。ふたりの浮浪者が、ゴドーという人物を待ち続ける物語)みたいになったらいいなと思っていました。
寛一郎さんそのことは壮亮さんが最初に言ってくれました。これはゴドーだと。