池松壮亮「全部かわいい」佐藤浩市の息子・寛一郎に対する特別な想い
僕が本作に参加して、最初に撮ったのがこのシーンで、空と人と水があって流れているというシンプルなシーンですが、まるで水墨画のようで、あまりに美しくて好きです。
池松壮亮さん
ーー本作に出演して、初めて知ったことはありますか?
池松さん江戸時代に循環型社会が出来上がっていたことに驚きました。命を巡らせるということが生きるということとつながっていたのかなと。
寛一郎さん汚穢屋について調べるうちに、どこの職業の糞尿が高いか、ということを知りました。当時の日本の循環型社会は、ヨーロッパの方々が驚くほど、完成されていたようです。
ーーおきくを演じた黒木華さんの印象はいかがでしたか?
池松さん黒木さんは前半と後半で違った悲劇を背負うセンシティブな役で、大変だったと思います。現場では二度ぐらいしかご一緒していませんが、完成した本編を観て、黒木さん以外におきくを演じることができる方はいないと思いました。黒木さんご自身も楽しく撮影されている様子でした。
この映画のおきくの眼差しが、観客との、せかいとの温かいつながりを作ってくれると感じました。
寛一郎さん黒木さんはおきくをとてもチャーミングに演じていらっしゃいました。