上白石萌歌が「夢のようなこと」と震えたアートのお仕事とは?
と後に呼ばれる斬新な様式で描いた作品を発表し、アート界にスキャンダルを巻き起こしました。
『マティス展』会場風景
《豪奢、静寂、逸楽》の3年後に描かれたのが《豪奢Ⅰ》。この作品も、発表されたあとに、抽象や未完成とみなされ、批評家たちを混乱させたそうです。マティスの生み出したフォービズムは、絵画の革新を進め、やがてモダン・アートの誕生に大きな役割を果たします。
『マティス展』会場風景
彫刻も見どころのひとつ。色彩の画家、というイメージのあるマティスですが、彫刻作品も多く残しています。本展の図録解説によると、マティスは「感覚を整理し、自身の絵画に役立つ方法を発見するために彫刻を用いた」とのこと。会場では、小さなものから大きなサイズまで、多彩な彫刻を楽しめます。
マティスは世界をひっくり返した
左:藪前知子さん、右:オレリー・ヴェルディエさん 『マティス展』《赤の大きな室内》の前にて撮影
もうひとつの傑作は、展覧会のキーヴィジュアルにも使われている《赤の大きな室内》。この作品について、東京都美術館学芸員の藪前知子さんが解説してくれました。
藪前さん本作品はマティスが79歳のときに描いたものです。