くらし情報『石臼で砕かれる残酷場面も…! ド迫力な「地獄の十王」に圧倒される“あの世”をめぐる展覧会』

石臼で砕かれる残酷場面も…! ド迫力な「地獄の十王」に圧倒される“あの世”をめぐる展覧会

亡くなった人は、冥界の十王によって現世の罪を裁かれ、その後どこに行くのか、何に生まれ変わるのかが決まります。有名な閻魔大王も十王のひとりです。

「十王図」の見どころについて、吉田さんは次のように解説してくれました。

吉田さん十王図では、王が堂々と大きく配置され、手前には、裁きを受ける亡くなった人が描かれています。亡くなった人が、少しでも良い場所に行けるよう、縁者が王に仏像や掛け軸などを持参する様子もたくさん描かれています。功徳を積んでください、とアピールをする意味も含まれていると思います。また、石臼で砕かれる人を描いた残酷な場面もあり、細かく見ていくと非常におもしろい作品です。

応挙の大人気作品が登場!

石臼で砕かれる残酷場面も…! ド迫力な「地獄の十王」に圧倒される“あの世”をめぐる展覧会


「あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―」展示風景

第三章「昇天した遊女―円山応挙筆『江口君図』の謎に迫る」では、重要文化財の「普賢菩薩像」と、円山応挙の「江口君図」を並べて展示。
さらに、応挙型の幽霊を写した「幽霊図」や、重要文化財の「西行物語」、さらに国宝の「建窯 曜変天目(稲葉天目)」も同室にあり、貴重な作品が集まるゴージャスな展示空間になっています。

応挙の《江口君図》は、遊女・江口君の亡霊を普賢菩薩に見立てて描いた作品です。

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