菅田将暉「役者が“職業”になりました」 転機となった『ミステリと言う勿れ』が映画化
そうそう、合ってますよ。基本的に役者は素材なので、求められてなんぼだったりもするから。その中にも、この監督や脚本家とやりたいっていうのもありますけど。
――ご自身で、役者としての成長を感じることはありますか?
細かいことですが、『百花』の時に、ワンカットで泣いたあとに吐くシーンがあって。吐瀉物を口に含んだ状態で泣いてから吐くんですが、人間の生理現象として何か1個我慢をすると他も止まるのか、涙も止まってしまうんです。20回以上やってやっとできましたけど、神経の伝達で感情を分けることを知ったりもしました。
――役者としての概念とかではなく、すごく技術的なことですね。
笑えるか泣けるかも大事ですけど、まず、カメラに映れるかどうか。
そういう単純な運動神経なんかも、すごく必要なんです。
――日常生活で、自分は役者だなと思うことはありますか?
実は今、やっと少しゆっくりしているんですが、昼間スーパーに行くとお母さんたちばかりで。その中にいる僕は「何をやってるかわからないおじさん」だと思われているのかもしれない(笑)。お母さんたちがトマトに手を伸ばす中に、僕の毛の生えた腕があったりして。