3児の母・ 杏、 育児の問題点 を呉美保監督と語る「本当に辛い人は声を上げる時間も余裕もない」
日本だと、子どもがいることで謝らなければいけない状況が多いですからね…。そういう価値観の違いを感じているところです。
―育児以外にも、ジェンダーギャップや女性ならではの苦労をした経験があれば教えてください。
監督「女性監督として大変だったことはありますか?」とよく聞かれるんですが、私の場合はあまりそれが思い浮かばないんですよね。といっても、私は女性であることに加えて在日韓国籍でもあるので、いろんな偏見の対象とされることが多いですが、監督になってからの15年間ですごく大変だったことは特にありません。
むしろ、それが個性となって逆に覚えてもらえたところはあるかなと。ただ、それも裏を返せば「覚えてもらえてラッキー」としている自分がいるので、そういうところを手放さないとこれ以上の成長はできないと考えるようになりました。もっと作品や中身をしっかりと見てもらえるような映画制作者になりたいと思っています。
休みも遊びも“必要な仕事”としてとらえていい
―それでは最後に、ananweb読者に向けてアドバイスがあればお願いします。
杏さん映画はもちろん、小説や漫画でも言えることですが、エンターテインメントを通していろんな人生に触れられると、そこで救いになる何かと出会えることがあります。