福地桃子「稽古は毎日が驚きの連続です」 初舞台『橋からの眺め』に挑む
NYに暮らす一家が、違法移民の親戚を受け入れたことから起こる悲劇を描いた『橋からの眺め』。社会や家族の難解さや、人間の幸福や生きる意味を問うアメリカ人作家、アーサー・ミラー作の本作で初舞台を踏む福地桃子さん。「普段から、初めての挑戦に対して苦手意識を持つのはやめようと思っていた」と言う。
毎日違った感情が生まれるし、学びもとても多い稽古場です。
「稽古は毎日が驚きの連続です。共演のみなさんも、こんな稽古の仕方は初めてだとおっしゃるので、初舞台だからというわけでもないようですが、楽しんでやれています」
演出は英国内外で活躍するジョー・ヒル=ギビンズさん。ジョーさんにとってもこれが日本での初演出。
「ジョーさんはまず、台本の中で感情が変化するごとにセクション分けをするんです。
そのうえでみんなで台本を読み解いてタイトルをつけるんですが、まるで国語の授業みたいです。稽古も毎回発見があり、段取りを重視する日もあれば、セリフを言う立ち位置を決める日もあれば、ほぼ何も決めずに自由にやる日もあって。その中で、全員が無理なく役としていられるものが採用されていく。毎日違った感情になるし、学びもとても多くて、ジョーさんをはじめ全員で少しずつ作り上げていっている感じが楽しいです」