アイナ・ジ・エンド「全身全霊で歌っています」“Kyrie”として得た新境地
全然違っていたかもしれないですね。Kyrieとして歌うことがなかったら「燃え尽きる月」の歌い方は生まれなかったかも。Kyrieとアイナ・ジ・エンドの差別化ということは、自分でもまだわからなくて。歌っているときの心情は私の心ひとつしかないので、いまもまだモヤモヤしています(苦笑)。
――そう思うと、より一層かつてない作品に仕上がっているんですね。アイナさんが作詞作曲された曲、岩井監督との共作、小林さんが作られた曲などバリエーションがありますが、ご自身で全部作った曲のほうが気持ちが入るというようなことはあるんですか。
私は歌が好きだから、誰のどの歌でも楽しくて、心も声もざわめき出すんですよね。楽しい、というのも面白おかしいという意味ではなく、生きている感覚を得られるという意味での楽しさ。
だから、小林さんが作ってくれた歌なんて、生きていて歌えると思っていなかったので、本当にうれしくて。
「もらったもの」という小林さんが手がけた女性キーの曲が収録されているんですが、どう考えても小林さんの心情のような歌詞で……まあ、違うと思いますけれども(笑)。ただ、歌う際には小林さんが歌っているように、とぼとぼ男性のように歌いたいと思ったのがきっかけで4つぐらいキーを下げたんですよ。