同性愛で逮捕された芸術家の真実…イタリアの名優が訴える「疑問を抱くきっかけになってほしい」
実は、過去に出演していた舞台の演出家から「お前の芝居はまったくダメだから出ていけ!」と言われたこともありましたが、なんとその日の夕方に『ペッピーノの百歩』の出演が決まったんです。しかもその作品をきっかけに知られるようになると、それまでは僕が芝居を書いても誰も演じてくれなかったのに、急にいろんなところで上演してもらえるようにもなりました。ただ、自分の周りを見るとそういう人ばかりではないので、本当に恵まれていたんだなと。僕は時間の感覚が少しおかしいところがあり、映画に初出演したときのことはコロナ禍よりもあとに感じるのですが、それくらい自分の記憶のなかではインパクトの強い出来事でした。でも、最近になってキャリアや功績に関する賞のお話をいただいたりすると、「自分も年を取ったんだな」と思います(笑)。
いまの夢は、いつか日本で朗読会をすること
―日本のイタリア映画ファンにとってはこれからのご活躍も期待しているところですが、今後挑戦したいことなどがあれば教えてください。
ルイジさん実は、最近カニとサソリを主人公にした本をイタリアで出したのですが、その本が日本語訳で出版され、日本でも朗読会ができたらいいなと思っています。