「宮崎駿監督と高畑勲監督との時間は素晴らしかった」ブラジルの注目アニメーターが語る日本からの影響
監督確かに、その通りですね。こういったことに対して目をつぶることができないというのはありますが、たとえ直接的に語らなくても、作品のどこかに環境や政治というものがかかわってきてしまうように感じています。特にアーティストというのは、外から受けたものを自分のフィルターを通して外に出すことが多いので、こういった緊急性の高い課題が作品に混ざってくるのは当然かもしれません。
子どもたちの信じる力が世界をよくしてくれる
―そのうえで、問題改善に必要だと考えていることはありますか?
監督それは、子どもたちの信じる力です。だからこそ、映画を通して「世界には美しいものがある」と子どもたちに伝えるのは大切なことだと考えています。なぜなら、子どもたちの持つ信じる力が希望へと繋がり、世界をよりよくしてくれるからです。
子どもたちのなかにある“希望の光”は、大人になっても宿り続けると思いますし、それこそが困難に直面したり、闇のなかにいると感じたりしているときに、灯台の光のように私たちを導き、道を照らしてくれるものになると思っています。
―素晴らしいですね。
実際、観客からはどのような反応がありましたか?
監督ブラジルやフランスで上映した際には、多方面からいろんな反響があり、いい感想をたくさんいただきました。