くらし情報『課題は山積み!? 3月末まで実施中の「緊急避妊薬試験販売」を考える』

課題は山積み!? 3月末まで実施中の「緊急避妊薬試験販売」を考える

意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「緊急避妊薬試験販売」です。

他国に比べ非常に遅れた領域。性教育も見直して。
課題は山積み!? 3月末まで実施中の「緊急避妊薬試験販売」を考える


昨年11月末から、緊急避妊薬の販売が全国145か所の薬局で試験的に始まりました。現在、日本では医療機関の処方箋なしに緊急避妊薬を販売することは認められていません。将来的にそれを可能にするかどうかの調査を目的に、試験販売することになりました。購入できるのは厚生労働省が行う調査研究の参加に同意した16歳以上の女性。
ただし、18歳未満の場合には保護者の同意、同伴が必要になります。

しかし、18歳未満の望まない妊娠の場合、そもそも親に相談できる状況にあるのだろうかという懸念があります。

薬の価格は7000~9000円程度。会社員ならば払えない額ではないかもしれませんが、緊急避妊薬が必要になるような性暴力被害の背景には、貧困や孤立の問題が多くあります。男女間で解決できずに、妊娠した女性が誰にも相談できずに一人で抱え込むケースも少なくありません。

緊急避妊薬は、性交後24時間以内に服用すれば95%の効果があるといわれています。

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