2.5次元を中心に活躍中! 笹森裕貴『A3!』は「お芝居することが楽しいと改めて思えた現場」
「2.5次元」の世界を足掛かりに、活動の幅を広げている笹森裕貴さん。柔らかさと芯の強さが重なり合った表情を、写真家・金本凜太朗さんがビビッドに切り取ります。
ミュージカル『刀剣乱舞』や『ブルーピリオド』The Stageなどで、頭角を現している笹森裕貴さん。優しい顔立ちからは意外なほど、快活でハキハキとした骨太な印象を受ける。
「高校生の頃に雑誌のモデルをやっていたんですが、卒業するタイミングで、今の事務所から俳優のお話をいただきました。そのとき浮かんだのは、中学生のときに友だちのお父さんに見せられた映画『ゴッドファーザー』。自分もアル・パチーノみたいにやってみたい、って」
その頃の自分のことを振り返りながら、「人生ナメすぎていたんですよね」と苦笑いを見せる。
「幼稚園の年長から中学まで野球をやっていて、締め付けもあって厳しかった生活だったのが、高校に入って野球をやめてモデルを始めて、そこそこうまくいってたから、自分はなんでもできると思っていたんです。
でも俳優の世界に来てみたら、演技のワークショップで怒られる日々。『お前は何がしたいの?』って言われたりもして。オーディションに行っても何も受からないし、台本をもらったら手が震えて声が出なくなるし。