尾崎世界観「意外とエゴサーチがいいんです。腹も立ちますけど (笑) 」 バンドマン特有の“色気”を分析
音で、声で、振動で、肌に伝わる音楽。そんな音楽を通して薫る、目には見えない色気は、いつの時代も我々を魅了する。なぜ、バンドマンはこうも色気を醸すのか?艶麗なライブパフォーマンスで人々を惹きつける尾崎世界観さんに、その色気の正体を考察してもらった。
怒りや苛立ちを隠せず、自分の欲望に素直なバンドマンが好き。
バンドマンから放たれる、アンニュイな色気。クリープハイプのフロントマンである尾崎世界観さんが魅了されるバンドマンには、“照れ”があるという。
「自分が色気を感じるのは、ちゃんと照れている人。人前に立って、自分が作ったものを表現するというのは、やっぱり恥ずかしいことなんです。
学生時代に初めて曲を作って歌った時からそうで、恥ずかしいからこそ人に見せる価値があると思ったし、年々、その考えは強まってきています。逆に、自信に満ち溢れた人には色気を感じません。あと、ステージで芝居がかった振る舞いをする人にも惹かれないですね」
キャリアを積んで人気が出れば自信がつく。自信と反比例するように、バンドマンの色気のコアにある“照れ”が薄れてきてしまう。そのことに尾崎さんは自覚的だ。
「だんだんと、否定的なことを言ってくれる人がいなくなる。