福地桃子「自分が千尋として参加していることが不思議」 『千と千尋の神隠し』舞台裏を明かす
演出に対して何か言えるほど舞台経験はないですが、何よりお人柄が素晴らしいんです。ジョンさんは、モノづくりの現場ではプレッシャーを与えることが一番よくないことだとおっしゃっていたんですが、その言葉通り緊張させない稽古場の空気を作ってくださるんです。ジョンさんが実際に演じて見せてくれるときがありますが、毎回とても楽しそうなので、私もやってみたいと思わされます。しかも、こちらのお芝居を何回も見ているはずなのに毎回新鮮なリアクションをくださいます。再演だから形が決まったものをやるのかと思っていたけれど、稽古場で一つひとつ掘り下げながら積み上げている感じで、初演から出演している(橋本)環奈ちゃんや(上白石)萌音ちゃんも、つねに新しくなっているって言っているくらい。スタッフさんたちもあたたかい雰囲気を作ってくれていて、わからないことも聞きやすい現場でありがたいです。
――実際に千尋を演じてみて、いかがですか?
福地:車のシーンから始まるんですが、細かい描写まで映画にとても忠実で、とてもリアルに感じられるところが素敵なので、その瞬間を大切にするというのを忘れずにやりたいなと思っています。
――昨年の『橋からの眺め』で初舞台を踏み今回が2作目となりますが、舞台はいかがですか?
福地:声を出したり体を動かしたりっていう感覚が楽しいです。